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有機物多施用によるミニトマトの品質向上


宮城県園芸試験場・栽培部・環境部
[部会名] 総合農業
[分科会名]生産環境
[分類]  (3)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. ミニトマトについて、簡易雨よけハウスで有機物を5〜15t/10a施用して収量・ 品質を調査している。施用2年目までは有機物施用量の差が明確ではなかったが、 施用3年目で、15t区で増収した。また、10t以上の区において8月下旬の糖度がやや 高かったが、クエン酸換算の酸度では差はなかった (表1表2)。
    2. 土壌に及ぼす影響は施用2年目で10t以上の施用区においてやや膨軟となった他は 特に明瞭な差は見られなかった(図1図2)。
    3. 施用3年目では施用量が増すにつれてりん酸、加里、石灰、苦土と塩基置換容量が 高まった。しかし、pH、硝酸態窒素及び塩基飽和度では差はなかった (表3)。
  2. 技術・情報の適用効果
    有機物多施用による作物の収量・品質向上に及ぼす影響並びに土壌の理化学性に 及ぼす影響を得るための基礎的データに資する。
  3. 適用の範囲
    野菜栽培関係の指導・研究機関
  4. 普及指導上の留意点
    有機物の種類や他作物についてさらに継続して検討する。


[その他の特記事項]
研究課題名:有機栽培による野菜栽培生産の組み立て
予算区分 :県単
研究期間 :昭和62年〜平成3年
発表論文等:未発表