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プロベナゾール粒剤の減量施用による効率的葉いもち防除法
秋田県農業試験場・環境部・病虫科
[部会名] 総合農業
[分科会名]生産環境
[分類] (3)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
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秋田農試水田(褐色低地土)におけるブロベナゾール粒剤の10アール当たり1.5kgの
初発4日前水面施用の葉いもち防除効果は高く、本剤を同時期に10アール当たり
3kg施用した区と同等であった。しかし、本剤を移植直前に育苗箱に50g施用した
区では発病が多くはいもち防除効果が不十分であった
(第1表)。
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土壌型を異にする水田でブロベナゾール粒剤の10アール当たり1.5kg水面施用の
葉いもち防除効果を検討した。その結果、褐色低地土、黒泥土(砂土)、黒泥土
(壌土)、砂丘未熟土、黒ボク土での本剤の10アール当たり1.5kg水面施用の初発
7日前区、初発日区、初発7日後施区はともに発病が少なく、本剤を10アール当たり
3kg施用した区と同等であった。特に、褐色低地土、黒泥土(砂土)、黒ボク土での
本剤1.5kgのいずれの施用区ともピロキロン粒剤を初発7日前に10アール当たり
3kg施用した区およびフサライド粉剤を初発7日後に散布した区に比べ明らかに
発病がすくなかった(第2表)。
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初発7日前、初発7日後の2回ブロベナゾール粒剤を10アール当たり1.5kg水面施用
すると発病が著しく少なくなった(第2表)。
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上記初発7日後の散布は全て3世代以降の感染を防止することができた
(第2表)。
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技術・情報の適用効果
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葉いもちの3世代以降の感染を防止すればよいことから初発を確認してから
プロベナゾール粒剤を10アール当たり1.5kg水面施用する。
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適用の範囲
県内一円
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普及指導上の留意点
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散布量が1.5kと少ないので均一に散布するよう注意する。
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葉いもちの発生が後期に及ぶ年は施用時期が早いと節間伸長期以降、病斑が増加する
場合がある。
[その他の特記事項]
研究課題名:低コストを考慮したいもち病防除法の確立
予算区分 :全農 受託
研究期間 :昭和56年〜平成元年
発表論文等:第43回北日本病害虫研究会(1990.2)発表予定