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やませ地帯におけるダイズわい化病の感染時期
東北農業試験場・地域基盤研究部
病害生態研究室・病害発生予察研究室
[部会名] やませ環境
[分科会名]
[分類] (2)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
ダイズわい化病の感染は5月下旬から認められ、とくに6月下旬から7月中旬にかけて
感染株率が激増したが、8月以降の感染はほとんど認められなかった。一方、
ダイズにおけるジャガイモヒゲナガアブラムシ(媒介虫)の生息数は有翅虫が
6月下旬から7月上旬、無翅虫が7月上旬〜7月中旬に極めて多く、8月以降は観察
されなかった。以上のことから、6〜7月の媒介虫の急激な増殖により本病が高率に
媒介され、わい化病が激発することを明らかにした
(表1)。
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技術・情報の適用効果
播種時の殺虫剤土壌施用等により7月までのジャガイモヒゲナガアブラムシ防除の
徹底が重要である。
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適用の範囲
東北北部太平洋沿岸地域のダイズ栽培地帯。
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普及指導上の留意点
冷涼な気象条件が続く場合には媒介虫の発生が8月以降も継続する可能性があり、
注意が必要である。
[その他の特記事項]
研究課題名:ダイズわい化病のやませ環境下での発生特性の解明
ダイズわい化病媒介アブラムシ類の発生動態機構と保毒虫の行動解析
予算区分 :経常
研究期間 :平成元年〜平成3年
発表論文等:第43回北日本病害虫研究会(1990.2.)