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乾草等の補給放牧による肥育素牛の増体量確保技術
福島県畜産試験場・沼尻支場
[部会名] 畜産
[分科会名]
[分類] (1)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
放牧育成は、牧草の季節生産性の不均衡等により、放牧中の発育停滞が懸念される
ため、放牧草の不足する夏−秋期に補助飼料として乾草あるいは梱包グラスサイレージ
を給与することにより、放牧中の増体量を確保する。
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技術・情報の適用効果
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乾物摂取量は、補助飼料無給与区において6月及び秋口に落ち込みが認められたが、
補給により落ち込みが押さえられた(図1)。
また、補助飼料として乾草とサイレージ補給の比較をしたところ、乾物摂取量は
乾草区2.3%(BW比)に対しサイレージ区2.9%とサイレージ区のほうが多い結果
となった(表1)。
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供試牛の増体は補助飼料無給与に比べ、給与区で良好となった。
また、補助飼料として乾草・梱包グラスサイレージを用いたところ、乾草区DG
0.50に対し、サイレージ区0.57とサイレージ区が良好であった
(表2)。
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適用の範囲
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普及指導上の留意点
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草生及び放牧区の状況に応じた、補助飼料の給与期間及び給与量を検討する
必要がある。
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補助飼料として梱包グラスサイレージを用いる場合、発酵品質により摂取量が
異なるため、プロピオン酸アンモニウム等の添加が必要と思われる。
[その他の特記事項]
研究課題名:草地を基盤とした2シーズン放牧方式による寒冷地型肉用牛生産技術の確立
乾草等の補給放牧による肥育素牛の増体量確保技術
予算区分 :地域プロ
研究期間 :昭和61年〜63年
発表論文等:なし