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日本短角種の哺乳子牛の入牧日齢と発育
岩手県畜産試験場・外山分場
東北農業試験場・畜産部・家畜育種研究室
[部会名] 畜産
[分科会名]
[分類] (2)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
日本短角種の哺乳子牛の入牧日齢と放牧中の発育との関係について検討し、最大の
増体量を確保できる入牧日齢を明らかにした。
分析に用いたのは、1981〜86年の1〜4月に生産され、岩手県畜試外山分場で放牧管理
された子牛815頭の成績である。年次、牧区、母牛の年齢、性の影響を除き、5月の
入牧から7月下旬までの放牧前期の一日平均増体量(DG)の入牧日齢に対する
2次回帰式を求めた(表1)。
子牛の入牧前期の増体量及び入牧日齢の平均は、それぞれ816gと69日齢であった。
増体量に対する入牧日齢の二次回帰式は、
DG(g)=715.3+4.064×入牧日齢−0.02827×(入牧日齢)2
となり、入牧日齢72日の子牛において最大のDG861gが得られる
(図1)。
なお、分散分析の結果、入牧日齢の二次の項、年次、母牛の年齢、性の要因は1%水準で
有意であった。
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技術・情報の適用効果
適正な入牧日齢が明らかになることによって、子牛の放牧ストレスが減少し、
良好な発育が期待できる。
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適用の範囲
北東北を中心とした日本短角種の飼養地域
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普及指導上の留意点
適正な入牧日齢から大きくはずれる子牛については、入牧時期をずらすなど
具体的な対策が必要である。
[その他の特記事項]
研究課題名:哺乳子牛の入牧月齢の適正化
予算区分 :特研(地域プロ、草地肉用牛)
研究期間 :昭和61〜63年
発表論文等:日本畜産学会第81回大会(1989)