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日本短角種去勢牛の飼料給与管理プログラム


東北農業試験場・栄養生理研究室
[部会名] 畜産
[分科会名]
[分類]  (2)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. 体重の推定
      体型から体重を推定するための回帰式を作成した。
    2. 成長曲線の作成
      肥育が終了した37頭の牛の解体データの左半丸の赤肉生産量をもとに小型 (赤肉量<87Kg)、中型(87Kg≦赤肉量<100Kg)および大型(赤肉量≧100Kg)の 3つのタイプに分類し、導入期にあたる10ヶ月齢から各々の成長曲線を3次曲線 によって表わした。
    3. 赤肉量からのタイプ分け
      各肥育段階において飼養管理中の牛が将来、小型・中型・大型のどのタイプに なるのかを予測するための回帰式を作成した。
    4. 飼料成分データベースの利用
      飼料給与量を計算するために、データベース化した飼料成分表を利用して飼料の選択 および計算のためのプログラムを作成した。
    5. ロース芯面積および赤肉生産量の推定
      海上電気(株)製超音波カラースキャニングスコープ(USL-12A)を用いて第13胸椎〜 第1腰椎間におけるロース芯の面積の推定方法を確立し、さらに生体から赤肉生産量を 推定するための回帰式を作成した。
    6. システムの設計
      (1)〜(5)の結果をもとに日本短角種肥育牛の飼料給与管理のためのプログラムを 作成しパソコンで利用できるようにした。
    表1. 具体的データ
    図1. 完成したシステムの略図
  2. 技術・情報の適用効果
    各個体の特性に適した飼料給与が可能となる。
    本プログラムは飼料成分表のデータベースも同時に利用出来る。
  3. 適用の範囲
    日本短角種去勢牛の粗飼料多給型肥育
  4. 普及指導上の留意点
    本システムの起動にはBASIC/98((株)梅津システム設計事務所)およびLOTUS1,2,3 (ロータス(株))が必要である。


[その他の特記事項]
研究課題名:日本短角種肥育牛の飼料給与管理モデルの開発
予算区分 :一般別枠(情報処理)
研究期間 :昭和60年〜平成元年
発表論文等:日畜会報 57.813-817(1986)、東北農業研究 41.213-214(1988)、
      東北農業研究 42.207-208(1990)、
      東北農試研究資料 No.10.19-34(1990)