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放牧を取り入れた日本短角種の一産取り肥育技術
岩手県畜産試験場・肉牛部
[部会名] 畜産
[分科会名]
[分類] (1)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
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8ヵ月齢体重220kgの雌牛を21.5ヵ月間で舎飼、放牧、舎飼仕上げをするもので、
途中妊娠、分娩を経て615kgの一産取り肥育牛を生産する技術である
(表1)。
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期間中の給与総TDN量は3,680kgでうち濃厚飼料から2,310kg(63%、給与実量3,290kg)
を摂取して通産DG0.61kgの増体を得る。
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実質的な肥育は18ヵ月齢から開始し、11.5ヵ月間の仕上げで枝肉規格「A-2」を目標
とする。
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分娩した子牛は2ヵ月間自然哺育の後、離乳育成する。
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技術・情報の適用効果
未経産牛肥育との比較で年当り2.4倍、48千円の所得増加が見込める。
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適用の範囲
北東北、北海道地域
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普及指導上の留意点
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子牛を省力的に管理するため母牛の発情を同期化するなどして分娩時期を
集中させる。
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離乳時の馴致を十分に行い親子の離乳ストレスを少なくする。
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離乳前後は、濃厚飼料の給与量を調節して泌乳量を減少させる。
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ここでは2〜3ヵ月齢離乳としたが、分娩直後の母子分離、簡易な人工哺育育成法を
検討する必要がある。
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所得は、枝肉単価、子牛価格によって左右される。
[その他の特記事項]
研究課題名:日本短角種経産牛の産肉性
予算区分 :県単
研究期間 :昭和62〜63年度
発表論文等:なし