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短日夜冷育苗による秋どりイチゴ‘女峰’、‘とよのか’の定植時期


山形県立砂丘地農業試験場
[部会名] 野菜・花き
[分科会名]
[分類]  (2)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. 「女峰」、「とよのか」の秋どり栽培の作型は、夜冷短日育苗により8月15日定植が 良い。
    2. 定植時期は9月では収穫時期が遅れ、収量が低い。
    3. 8月15日定植での開花始期、収穫始期、収穫のピーク、収量は次のとおりである。
      • 「女峰」
          平均開花始期:9月29日 平均収穫始期:10月27日
          収穫ピーク:11月中旬 平均果重:12.0g
          株当たり収量:160g(年内) a当たり収量:81.5kg(年内)
      • 「とよのか」
          平均開花始期:9月25日 平均収穫始期:10月22日
          収穫ピーク:11月中旬 平均果重:13.5g
          株当たり収量:120g(年内) a当たり収量:62.4kg(年内)
    表1. 開花期および収穫期
    表2. 収量
  2. 技術・情報の適用効果
    1. 従来の作型である長期株冷栽培に比較し、果実が大きく、商品果率が高く、 高品質イチゴの生産が可能である。
    2. 長期株冷栽培の主要品種である「宝交早生」に代わり、「女峰」、「とよのか」の 栽培が可能である。
  3. 適用の範囲
    砂丘地帯
  4. 普及指導上の留意点
    1. ランナーを早期に発生させ、子株を確保する。
    2. 苗養成時からうどんこ病の防除に努める。
    3. 定植時期は高温期であるので、遮光資材の利用とかん水管理に注意し、活着の 促進を図る。
    4. 温度の低下とともに、内張りカーテンで保温を図る。


[その他の特記事項]
研究課題名:促成イチゴの栽培法
予算区分 :県単
研究期間 :平成元年〜3年
発表論文等:県情報カード