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8月咲き小ギクの開花調節


岩手県園芸試験場・野菜花き部
[部会名] 野菜・花き
[分科会名]
[分類]  (1)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. 8月上旬までに開花する品種の場合、秋の株分け定植により10〜20日程度開花期が 早まり、草丈は高くなる。
    2. 8月上旬開花品種は通常5月上旬までに定植するが、これを2週間程度遅らせることに より、5〜10日程度開花期が遅れる。ただしこの場合草丈は低くなる。
    3. 摘心後または間引き後、エスレル(300ppm、株当たり2〜3ml)を茎葉散布する ことにより、開花期は7日前後遅れ、着花節位、草丈は高くなる。
    表1. 採花期、切花品質
  2. 技術・情報の適用効果
    定植時期をずらすことと、エスレル散布の技術を組み合わせることにより、同一品種の 採花期を約1カ月に拡大できる。
  3. 適用の範囲
    県内全域
  4. 普及指導上の留意点
    1. エスレル処理では、生育初期が高温である場合や、定植期が遅い場合は効果が低い。
    2. 秋植えでは草姿が乱れやすくなるので、施肥量を控えめとする。また、秋植えに 向かない品種(秋水など)があるので注意する。
    3. 秋植えは9月中に作業を終え、活着率を高める。
    4. 母株は低温に十分当たったものを無加温ハウスにいれて管理し、3月頃から保温して 採穂するが、高温で管理した場合エスレル処理の効果が低下するので、低めの温度 (20度C以下)で管理する。


[その他の特記事項]
研究課題名:小ギクの開花調節
予算区分 :県単
研究期間 :平成元年〜2年
発表論文等:なし