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植付前深耕による「しんけんもち」の増収効果



山形県蚕業試験場・栽桑部

[部会名] 蚕糸

[分科会名]

[分類]  (2)


[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    桑新品種しんけんもちの植付に当たっては、有機物の施用とマルチを実施する ことにより、剣持以上の生育、収量が得られるが、植付前の深耕が、しんけんもちの 収量性をさらに向上するとともに、干害の低減に有効である。
    1. 植付前に60cm全面深耕をした場合、植付当年から3年目までの収量合計は、無深耕の しんけんもち、剣持より多収となる(表1)。
    2. 1989年は、降水量少なく干害が生じたが、植付前の深耕は減収の程度を小さくした (表2)。
    3. 植付前の深耕は無深耕の場合より根量・根系の増大が図られる (図1)。
  2. 技術・情報の適用効果
    植付前の深耕の実施は、しんけんもち未成株の収量増加に有効であり、干害など 気象災害の低減も期待できる。
  3. 適用の範囲
    山形県全域
  4. 普及指導上の留意点
    未成園時の生育確保を図らないと、しんけんもちの特性が十分に発揮されない ので、植付前の全面深耕は、しんけんもちを山間地や未熟土壌で栽培する場合の 必須技術である。



[その他の特記事項]

研究課題名:耕土層拡大効果

予算区分 :県単

研究期間 :昭和62年〜平成3年

発表論文等: