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湛水直播栽培におけるイネヒメハモグリバエの発生消長



宮城県農業センター・作物保護部

[部会名] 地域水田農業

[分科会名]

[分類]  (3)


[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    湛水直播を推進するうえで大きな被害を与える害虫と考えられるイネヒメハモグリバエ について播種時期を変えて、発生消長の調査を実施した結果、被害葉は播種時期が 遅い5月10日で高かった。
    イネヒメハモグリバエの発生消長は以下の通りである。
    1. 産卵数は5月1日播種、または5月10日播種で多く、4月20日播種では2年とも 少なかった(図1)。
    2. 被害葉率は、4月20日、5月1日、5月10日の順に播種期が遅いほど高くなった。また、 産卵量と被害葉率は一致しないこともある(図2)。
  2. 技術・情報の適用効果
    1. 湛水直播におけるイネヒメハモグリバエの被害を少なくするためには、5月10日播種 より4月20日播種と播種期が早いほうがよい。
    2. 薬剤による防除時期は、被害葉率が高くなる前の6月上旬が適期と推測される (平成元年、少発下試験成績)。
  3. 適用の範囲
    県内一円
  4. 普及指導上の留意点
    1. イネヒメハモグリバエ成虫の発生は年次により変動するので注意する。



[その他の特記事項]

研究課題名:湛水直播におけるイネヒメハモグリバエの発生相の解明

予算区分 :国庫(地域水田農業)

研究期間 :昭和63年〜平成元年

発表論文等:なし