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水稲糯品種「カグヤモチ」の栽培法


岩手県立農業試験場・県北分場・技術部・水田作科
[部会名] 総合農業
[分科会名]稲
[分類]  (2)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    「カグヤモチ」の収量(600kg/10a)と品質を安定させるための生育診断基準及び栽培法 を明らかにした。
    1. 期待生育量の策定
    2. 栽培法
      1. 施肥
        • 基肥窒素は「たかねみのり」並の6〜8kg/10aとする。
        • 追肥は、幼穂形成期追肥(N:2kg/10a)を重点とするが、幼穂形成期に葉色低下が みられない場合は減数分裂期とする。
      2. 刈取り適期
        • 登熟積算温度(平均気温)による刈取り適期は、950〜1,050度Cの範囲である。
        • 枝梗及び籾の黄化割合で判定する場合は、各々70%、80%程度からとする。
      図1 平方メートル当り籾数と登熟歩合
      図2 品質調査
  2. 技術・情報の適用効果
    普及地帯における収量の安定化と品質向上が図られる。
  3. 適用の範囲
    カグヤモチ栽培地帯
  4. 普及指導上の留意点
    1. 一穂籾数が少ない品種のため、植付本数・栽植密度を落とさないこと、また、早期に 茎数をとり穂数確保を図る。
    2. 穂発芽しやすい品種なので倒伏させないこと、また降雨の多い年は早めに刈取り 品質確保に努める。


[その他の特記事項]
研究課題名:有望系統の栽培特性
予算区分 :県単
研究期間 :平成元年〜2年
発表論文等:第34回東北農業試験発表会(1991年)発表予定