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大豆品種「スズカリ」における緩効性肥料(被覆尿素)の追肥効果


青森県農業試験場・水田利用部
[部会名] 総合農業
[分科会名]畑作物
[分類]  (2)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. これまで開花期追肥の効果が不安定な大豆「スズカリ」に対して培土期に緩効性肥料を 追肥した結果、稔実莢数・百粒中が増加し、平成元年に19%、平成2年に8%増収し、 安定的な結果が認められた。
    2. 追肥の時期は6・7葉期である。
    3. 基肥量は標準施肥量(10a当たり窒素2〜3kg、りん酸10〜15kg、加里8〜10kg)とし、 追肥量は窒素で10a当たり5kg施用する。
    4. 肥料の種類は被覆尿素(LPコート)70日タイプが適する。
    5. 畦間に施用し、直後に培土する。
    表1. 追肥法と生育・収量
    耕種概要
  2. 技術・情報の適用効果
    大豆の培土時期に緩効性肥料(被覆尿素)を追肥することで生育量を増大させることなく8〜19%増収することが可能である。また、大豆の開花期追肥に比べ生育量が小さい 培土時期に追肥するので、追肥作業は容易である。
  3. 適用の範囲
    青森県全域
  4. 普及指導上の留意点
    野菜作付後など肥沃な圃場では、倒伏のおそれもあり、追肥の効果は期待できない。


[その他の特記事項]
研究課題名:転作作物の収量倍増技術
予算区分 :県単
研究期間 :平成元年〜2年
発表論文等:なし