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普通型コンバイン収穫のための大豆茎水分の簡易測定法(剥皮法)


福島県農業試験場・種芸部・農機具研究室
[部会名] 総合農業
[分科会名]作業技術
[分類]  (1)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    成熟期以降の大豆の茎水分を圃場において敏速に測定する方法を開発した。
    1. 大豆の主茎の表皮は水分が高い部分は指の爪でこすることにより簡単に剥ぐことが 出来るが、乾燥した部分は剥ぐことはできない。
    2. 大豆の主茎の表皮は上部から乾き始めるため、表皮を爪で剥ぐことのできる地際部から 最上部位までの高さは、茎水分が高いときは主茎の上部にあり、茎水分が低下するに つれて下部に移動する。
    3. 上記より、大豆茎水分は、大豆主茎の表皮を指の爪で剥ぐことのできる地際部から 最上部位までの高さと主茎長との比(次式、以下剥皮指数とする)から推定できる。
    4. 茎水分yと剥皮指数xの関係は、ホウレイ、スズユタカとも 図1図2に 示すように2次式あるいは3次式で表され、剥皮指数がおおよそ0.6以下になれば、 普通型コンバインによる収穫が可能な茎水分50%以下であると推定できる。
  2. 技術・情報の適用効果
    現状においてこれまで経験と勘に頼っていた普通型コンバインでの大豆収穫時期の 判定を、茎水分によって決定することができる。
  3. 適用の範囲
    普通型コンバインにより収穫する大豆栽培地帯
  4. 普及指導上の留意点
    1. 大豆の茎水分は個体差が大きいので、圃場全体からサンプリングを行う。


[その他の特記事項]
研究課題名:汎用コンバイン導入のための大豆栽培法の改善
       収穫時期の簡易判定法
予算区分 :県単
研究期間 :平成2年
発表論文等:機械化農業1991年8月号