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循環型乾燥機利用によるそばの乾燥法
青森県農業試験場・水田利用部
[部会名] 総合農業
[分科会名]作業技術
[分類] (2)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
米麦用の循環型乾燥機(S社 ADR-24CA)を利用して、汎用コンバインで収穫したそば
(品種・階上早生、水分36%)の乾燥を行なった結果、以下のことが判明した。
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乾燥機の調整を小麦に準じた設定にし、仕上がり水分:15%、乾燥速度:ふつうにした
場合、送風温は61〜40度Cとなり、自動停止まで(水分19%)の毎時乾減率は1.3%程度
になる。
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循環乾燥することにより、収穫時に穀粒へ混入した土、雑草、茎等の夾雑物が排気と
ともに排出され、夾雑物割合が減少し、容積重が著しく増大する
(図1)。
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供試乾燥機の付属自動水分計(AM1057-A)は、乾燥開始から停止までを通じて実際の
水分より約4%低い値を示す。
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米麦用水分計(K社 ライスタL)を「籾」に設定し、そばの水分測定が可能である
(図2)。
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技術・情報の適用効果
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汎用コンバインで収穫した大量の生脱穀そばは、米麦用循環型乾燥機を利用
することで、効率的な乾燥が可能である。
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米麦用の水分計を利用して、そばの初期水分確認および仕上り(水分15%)の判定が
できる。
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適用の範囲
県下全域
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普及指導上の留意点
乾燥終了時の仕上り量は、乾燥開始時の張り込み量の2/3程度になる。これを見越して、
仕上り量が乾燥機の最低張込み量以下にならないように注意する。
[その他の特記事項]
研究課題名:低湿地域及びヤマセ地帯の水田輪作体系における機械・施設の
効率的利用技術の確立
予算区分 :国庫助成
研究期間 :昭和63年〜平成2年
発表論文等:なし