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セイヨウナシ‘ラ・フランス’の気象条件からみた栽培可能地
岩手県園芸試験場・果樹部
[部会名] 果樹
[分科会名]
[分類] (1)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
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気象観測データ、文献値から得たラ・フランスの栽培可能値基準を設定した
(表1)。
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4月〜10月の生育期平均気温13度C、生育期の積算気温は3,500度C以上。
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成熟(満開日〜収穫日)に要する積算気温は3,100度C以上。
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ラ・フランスの開花期は、リンゴより約1週間早いので低温や晩霜など生産に及ぼす
影響が大きい。特に、受粉最適温度は16度C以上と高いので、この時期の日中の気温
については注意が必要である。
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技術・情報の適用効果
生食を主体としたラ・フランス等セイヨウナシのわい化栽培は、水田転作も含め増植が
進んでいるが、植栽にあたっては気象条件基準値とメッシュ気候情報システム、
定点観測データ等利用し栽培可能値を区分し、安定生産が可能となる
(表2)。
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適用の範囲
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岩手県内
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普及指導上の留意点
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栽培可能基準値を満たしていても場所によっては霜等気象災害の危険性があるため、
現地の気象特性を十分把握し植栽する。
[その他の特記事項]
研究課題名:消費ニーズ対応のセイヨウナシの高級化技術
予算区分 :地域重要新技術開発促進事業
研究期間 :平成2年〜平成6年
発表論文等:平成2年度寒冷地果樹試験研究成績概要集(栽培)