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ナミハダニの春期における下草からリンゴ樹への移動時期とビアラホス水溶剤による防除
岩手県園芸試験場 環境部
[部会名] 果樹
[分科会名]
[分類] (1)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
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ナミハダニの下草から樹への移動は、4月上・中旬から断続的に生ずる。下草での
密度が高い時期に、殺ダニ活性のない除草剤を散布したりまたは高温条件が続くと、
樹への移動個体が急増する。
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ビアラホス水溶剤(商品名:ハービエース水溶剤)200倍を下草に散布すると、機械除草や
殺ダニ活性のない除草剤を使用した場合に較べて、樹上でのナミハダニ要防除密度到達時期
が遅れる。
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ナミハダニ防除と除草を兼ねた散布適期は5月上旬の開花前である。
表1 試験区の構成
表2 樹上におけるナミハダニ発生消長
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技術・情報の適用効果
ビアラホス剤の適期散布により、夏期の基幹殺ダニ剤の使用時期を繰り下げることができ、
年次によっては補完殺ダニ剤の散布省略につながる。
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適用の範囲
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岩手県内
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普及指導上の留意点
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樹上の防除は適正に行い、ナミハダニの越冬密度を低くする。
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樹上で越冬したナミハダニと樹上で卵越冬するリンゴハダニに対しては、効果はない。
[その他の特記事項]
研究課題名:ハダニ類の発生と防除法
予算区分 :県単
研究期間 :昭和63年〜平成2年
発表論文等:平成2年度寒冷地果樹試験研究成績概要集(虫害)