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県南地帯における秋どりブロッコリーの2花蕾どり栽培法
岩手県立農業試験場 県南分場
[部会名] 野菜・花き
[分科会名]
[分類] (1)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
秋どりブロッコリーの2花蕾どり栽培法の岩手県南地域における適応性について
明らかにした。
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普通栽培と同様に育苗し、本葉3葉〜4葉時に本葉2葉を残して摘心する。
その後、1週間程度育苗して定植し、定植後発生してきた側枝を2本仕立てとして、
最終的に2花蕾どりとする。
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密植にしすぎると花蕾の伸びが悪くなる場合があるので、植付け株数は普通栽培の
8割程度とし、施肥量は普通栽培と同程度とする。
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育苗方式は慣行と同様で良いが、ペーパーポットまたは連結ポットを用いると、
床土を減らすことが出来るとともに、苗床面積を少なくすることが出来育苗管理が
しやすくなる。この場合ペーパーポット10号、あるいは25穴の連結ポット以上の
大きさのポットを用いる。
表1 植付様式別収量
表2 植付様式毎の規格別収量
表3 施肥量及び裁植密度と2花蕾収量
表4 2花蕾規格別収量及び品質
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技術・情報の適用効果
この栽培法により、植付け株数を減らすことが可能であるとともに、中心規格のL規格品で30〜45%程度の増収が可能である。
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適用の範囲
秋どりブロッコリーに限る。適応地域については特に制限はない。
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普及指導上の留意点
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品種は、頂・側花蕾併用種が適するという報告もあるが、他の品種では未検討なため
当面「緑洋」を用いる。
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2花蕾の収穫が主となり側花蕾の発生が弱くなるため、側花蕾の収穫まで行う
長期どり栽培には適さない。
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ペーパーポットあるいは連結ポットを使用する場合には、育苗期が高温で密植と
なっているため、苗が徒長しやすいので灌水等育苗管理に注意する。
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摘心時に1葉目が極端に小さかったり、異常な生育をしている場合には、3葉を
残して摘心し、定植時に1本を取り除いて側枝2本とする。
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定植時に子葉からも側枝が出ている場合には、その側枝を取り除く。
[その他の特記事項]
研究課題名:高収益水田畑作農業の確立
(1)地域重点品目の効率的組合わせによる高収益体系の確立
予算区分 :県単
研究期間 :昭和63年〜平成2年
発表論文等:なし