研究所トップ≫研究成果情報≫平成2年度
寒冷地におけるアルストロメリアの栽培法
宮城県園芸試験場 栽培部 花き科
[部会名] 野菜・花き
[分科会名]
[分類] (1)
-
[成果の内容]
-
技術・情報の内容及び特徴
-
リグツハイブリット
-
無加温栽培
植付け適期は10月中旬で、5月上旬〜7月上旬に株当たり10本以上採花できる。
-
加温栽培
5度C以下の低温に200時間程度遭遇した11月下旬〜12月上旬が加温開始適期で、10度C程度に
加温すれば開花期は1週間程度早まるのみであるが、切り花品質が向上する。
-
栄養系(バタフライ系品種)
-
無加温栽培
植付け適期は10〜11月中旬で、4月下旬〜10月に株当たり30本以上採花できる。
-
加温栽培
加温開始適期は11月下旬〜12月上旬で、10度C程度に加温すれば1か月程度開花期が
前進し、切花品質が向上する。
図1 リグツハイブリットの萌芽時期と採花時期
図2 植付け時期と採花本数
表1 加温開始時期と採花本数
表2 保温、加温と採花時期及び採花本数
-
技術・情報の適用効果
アルストロメリアは収穫期間が冷涼地ほど長く、寒冷地に有利な品目である。
各系統の栽培法が明らかになることによって、高品質、安定生産が図られる。
-
適用の範囲
南東北一円
-
普及指導上の留意点
-
栽植方法は、条間50cm、株間30cmの2条植え、a当たり栽植本数400本程度とする。
据え置き2年目は茎数が多くなりすぎて良花率が低下するので、毎年株を掘り上げ
2〜3芽ずつに分けて植え直す。
-
リグツハイブリットは-3度C程度でブラインドとなり、栄養系は葉が凍害を受けるので、
二重カーテン等で保温に努め、最低0度C以上に保つ。
-
昼温度最高25度Cを目標に、ハウスのサイドをとりはずすなどして通風を図るとともに、
全面に敷きワラをして地温の上昇を抑える。
-
リグツハイブリット、栄養系ともに無加温栽培は収益性が高い作型である。
加温栽培については暖房費の節減を図る必要がある。
[その他の特記事項]
研究課題名:寒冷地における洋花類の気象生態ならびに土壌水分反応特性の解明とその利用技術の確立
予算区分 :昭和62年〜平成元年 地域重要新技術 平成2年 県単
研究期間 :昭和62年〜平成2年
発表論文等:なし