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カーネーションの夏秋切り短期栽培における好適さし芽時期と仕立て本数


秋田県農業試験場・園芸畑作部・花き担当
[部会名] 野菜・花き
[分科会名]
[分類]  (2)

[成果の内容]
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. 9月切り作型のさし芽適期は、タンガ、パラスが4月上旬、伊豆ピンク、ミルナが 4月上・中旬、レナ・スーパー、ライラックが3月下旬〜4月上旬である。
    2. 10月切り作型のさし芽適期は、タンガ、パラス、レナ・スーパーが4月上・中旬、 伊豆ピンク、ミルナ、が4月中・下旬、ライラックが4月上旬である。
    3. 株当たり仕立て本数は、切花品質からみて全般に3本仕立てがよかったが、タンガ、 レナ・スーパーについては4本仕立てでもよい。
    表1 採花状況及び切花形質
  2. 技術・情報の適用効果
    1. 採花期は、3月さし芽が8月上旬〜9月上旬、4月さし芽9月中旬〜12月下旬、5月 さし芽10月中旬〜12月下旬以降であった。仕立て本数別では、4本仕立てが 3本仕立てより遅れる傾向がみられた。
    2. 採花率は、さし芽時期が遅れるほど低下し、また、4本仕立てが3本仕立てより 低くなる傾向を示した。
    3. 採花本数(実面積平方メートル当り)は、全般に4本仕立てで多くなったが、タンガ、 パラス、伊豆ピンク、レナ・スーパーでは、仕立て本数の違いによる差は小さかった。
    4. 切花品質は、全般に3本仕立てが勝った。しかし、タンガにおいては、4本仕立てで 切花長の大きい個体が多く、切花品質的に3本仕立てのものと大差はなかった。
  3. 適用の範囲
    県内全域
  4. 普及指導上の留意点
    1. 良質苗を使用し、生育・開花揃いを良くする。
    2. 栽植密度は平方メートル当たり50株程度とする。


[その他の特記事項]
研究課題名:寒地・寒冷地におけるカーネーションと球根花きの組み合せ生産システム技術の確立
予算区分 :地域重要新技術
研究期間 :平成2年〜4年
発表論文等:なし