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デルフィニウム苗の夜間低温処理による安定生産
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[要約]
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デルフィニウムの10〜11月出荷の作型では、定植後、夏の高温により発生する早期抽台が安定生産上の障害となっている。苗を育苗期間中に夜間低温処理することで
早期抽台を回避でき、安定生産が可能となった。
青森県畑作園芸試験場 園芸部
[連絡先] 0176-53-7171
[部会名] 野菜花き部会
[専門] 栽培
[対象] デルフィニウム
[分類] 指導
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[背景・ねらい]
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デルフィニウムは育苗期が高温長日となる秋冬期出荷では、株の生長が充分でないうちに
花芽分化してしまう早期抽台が多発する。早期抽台の回避するため、は種期と苗の
夜間低温処理の開始時期を検討した。
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[成果の内容・特徴]
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苗の夜間低温処理を本葉2葉期から行うことで、早期抽台を防止できる
(表1)。
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は種プラグトレー(128穴)に行い、は種期は6月上〜中旬(10月下旬〜11月上旬採花)
とする(表1)。
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低温処理の温度は15度C前後とする。処理時間は夕方5:00から翌朝8:00まで行う。日中
は通常の育苗場所で管理する。処理期間は本葉2葉期から定植(本葉3〜4葉期)までと
する。
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大きいトレー(50穴)で大苗に育苗し、定植期を遅らせると、採花期が2週間程遅延し、
切花長も長くなる。
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[成果の活用面・留意点]
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夜間、低温で育苗することによりデルフィニウムの秋冬期の安定生産が可能となる。
覆土は厚めに行い、かん水により種子が露出しないようにする。
[その他]
研究課題名:デルフィニウムの苗の夜間低温処理による秋冬期出荷
予算区分 :県単
研究期間 :平成4年
研究担当者:藤井明彦、目時秀樹、肥口一雄、大場貞信
発表論文等:未発表