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たばこの秋施肥栽培による作柄安定と春期労働時間の軽減
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[要約]
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たばこの秋施肥栽培は慣行栽培に比べて、初期及び開花期の生育が旺盛であり、
収量が安定して、品質も向上する。また、多雪地域でも早期定植が可能となり、
春作業の労働時間を軽減することができる。
秋田県農業試験場・園芸畑作部・特用作物担当
[連絡先] 0188-39-2121
[部会名] 畑作物
[専門] 栽培
[対象] 工芸作物
[分類] 普及
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[背景・ねらい]
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秋田県における主力品種「きたかみ1号」は、
花芽分化が低温よりも短日条件で誘発される特性を持つ。
このため定植が遅れると品種本来の生育ができず、収量・品質が低下する。
本県の沿岸部では4月中〜下旬からの春作業が可能であるが、
多雪地域では雪融けが遅いため、作業が遅れ定植時期が5月中旬となり、
収量・品質低下の原因となる。そのため、栽培の早期化を図る必要がある。
また、内陸部・沿岸部ともに、たばこ栽培と稲作との春作業が競合することから、
たばこの春作業を軽減し、農家の労働配分の適正化を図ることが望まれている。
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[成果の内容・特徴]
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秋施肥栽培では初期の草丈、最大葉の葉長・葉幅が勝り、慣行の春施肥栽培に比べ、
生育が旺盛となる(表1)。
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開花期における収穫葉数に施肥時期間の差はないが、
草丈、最大葉は秋施肥栽培が慣行栽培に比べ勝る
(表1)。
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秋施肥栽培は慣行栽培に比べ、A品率が高まり品質が向上するとともに、
初期・開花期の生育が旺盛となり、安定した収量が得られる
(表2)。
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多雪地域におけるたばこの春作業は、秋施肥栽培により早期化が可能になるので、
春作業の労働時間を軽減できる(表3)。
耕種概要
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[成果の活用面・留意点]
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積雪により畦が沈降するので、作畦時の畦の高さは30cm以上とする。
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早春に雑草が繁茂しやすいので、マルチ下に雑草対策が必要である。
また、土壌が過乾燥だと除草効果が少ないので注意する。
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マルチが剥がれると、肥料養分の流亡や畦が堅くなるおそれがあるので、
土に良く密着させて張る。
[その他]
研究課題名:たばこ秋施肥・高畦栽培体系実証試験
(岩手県、宮城県、福島県、JT、秋田県たばこ耕作組合との連絡試験)
予算区分 :県単
研究期間 :平成7〜9年度
発表論文等:なし