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黒大豆エダマメ「ちゃげ丸」の収穫適期


[要約]

 黒大豆エダマメ「ちゃげ丸」は、莢の肥大がほぼ終了し、厚さ約9mmに達した頃に子実中の全糖及びショ糖含量が最も高くなり、この時期が収穫適期である。

[キーワード]

黒大豆エダマメ、収穫適期

[担当]岩手農研・生産環境部・保鮮流通技術研究室
[連絡先]電話 0197-68-4425、電子メール yo-kodama@pref.iwate.jp
[区分]東北農業・流通加工
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 岩手県で育成した「ちゃげ丸」はエダマメ用黒大豆中生品種で、従来の黄大豆のエダマメと比べ食味が良く、差別化販売できる品種である。これまで黒大豆エダマメの収穫適期は、早生品種については普通のエダマメと同熟期、晩生品種については、莢色がやや黄化始めた頃が適期とされているが、「ちゃげ丸」のような8月下旬に収穫期となる中生品種については明らかにされていなかった。
 そこで食味成分や莢の品質からみた収穫の適期を明らかにすることにより、県産エダマメの評価の向上を図る。
[成果の内容・特徴]
1. 「ちゃげ丸」は同熟期の黄大豆のエダマメに比べ、子実中の全糖及びおいしさに最も寄与するショ糖糖が多く含まれ良食味である。(図1)
2. 「ちゃげ丸」は、莢の肥大がほぼ終了し、莢の厚さが平均で約9mm(8.5mm〜9.5mm程度)になった頃に子実中の糖含量が最も多くなるので、この時期が収穫適期である(図2〜3)。
3. この時期は開花期からの積算温度が約900℃〜1000℃となる時期で、平常年では開花期から38〜42日頃、低温年では44〜48日頃となる(図2〜3)。
[成果の活用面・留意点]
1. 莢の肥大が終了した頃になると「サヤムスメ」などの通常のエダマメ品種に比べ、莢色の黄化が早いので取り遅れないようにする。(図4)
[具体的データ]

[その他]
研究課題名:枝豆新品種の鮮度保持技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2001〜2003年度
研究担当者:菊地淑子