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| 1. |
カニ殻由来のキチンを濃塩酸を用いて所定条件のもとで加水分解し、アルカリで中和後ろ過して残渣を回収することにより、分子量3,000〜50,000(10,000が中心)のキチンを含有した資材(低分子量キチン)が得られる(表1)。 |
| 2. |
低分子量キチンの蒸留水懸濁液(10mg/ml)をポット栽培のキャベツ苗(萎黄病感受性品種:四季獲)に1個体当たり5ml土壌灌注し、その24時間後にキャベツ萎黄病菌を接種すると、無処理のキャベツに比べて発病が顕著に抑制される(図1)。 |
| 3. |
セルトレイで育苗したキャベツ苗に、低分子量キチン懸濁液(1mg/ml)を1個体当たり5mlずつ土壌灌注し、萎黄病菌で汚染させた圃場に移植した。さらに、移植7日後から7日間隔で計5回に分けて、株元の土壌に1個体当たり約10mgとなるように懸濁液を灌注したところ、無処理区に比べて発病が抑制された(図2)。 |
| 4. |
カニ殻由来のキチン(分子量500,000〜1,000,000以上)およびキチンオリゴ糖(分子量400〜3,000)を供試して同様の処理条件で比較したところ、低分子量キチンによって見られた発病抑制は認められなかった(図1,図2)。 |
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