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福島県中通りと浜通りにおける大豆「すずほのか」の栽培法
[要約]
福島県において納豆用小粒大豆「すずほのか」は「コスズ」より収量が劣るが、中通り・浜通りにおいて晩播で畦間を70cm、株間を10cmとすることで、「コスズ」に近い収量を得ることができる。また、この時、畦間を狭めることで一層の増収が期待できる。
[キーワード]
ダイズ、すずほのか、晩播、畦間、株間
[担当]
福島農総セ・作物園芸部、浜地域研究所
[代表連絡先]
電話024-958-1723
[区分]
東北農業・作物(夏畑作物)
[分類]
技術・普及
[背景・ねらい]
東北農業研究センターで育成された納豆用小粒大豆「すずほのか」は、「コスズ」より耐倒伏性、モザイク病抵抗性に優れることから福島県で奨励品種に採用し、中通り・浜通りで普及を図る予定である。しかし、「すずほのか」を慣行の栽植密度で栽培した場合、分枝数が少なく、収量が劣る。そこで、福島県での「すずほのか」の普及を図るため、栽植密度等から収量性を向上させる栽培法について検討する。
[成果の内容・特徴]
- 中通りにおける慣行の栽植密度では、標播、晩播とも「すずほのか」は「コスズ」より収量は劣るが(図1)、極小粒規格(粒径4.9mm以上5.5mm未満)収量は「コスズ」より優る(図2)。
- 「すずほのか」は、中通りにおける慣行の栽植密度では標播より晩播で収量性が優れる。
- 晩播において株間を狭めることでu当たり莢数は増加して増収する。他方、株間を狭めることで倒伏も増大することから、株間は10cmが適する(表1)。
- 晩播で株間を10cmとして畦間を狭めることで一層増収が期待できる(図3)。
[成果の活用面・留意点]
- 本成果は福島県における中通り・浜通りでの「すずほのか」の普及に向けて栽培指針として活用できる。ただし、栽植密度以外の栽培管理は慣行に準じ、倒伏防止のための培土は必要である。
[具体的データ]
[その他]
- 研究課題名
- 大豆奨励品種決定調査、大豆(有望系統)の高品質、安定生産の確立
- 予算区分
- 県単
- 研究期間
- 2004〜2007年度
- 研究担当者
- 遠藤あかり、佐々木園子、二瓶直登、水野由美子