研究所トップ研究成果情報平成19年度

リンドウこぶ症の接ぎ木伝染性の確認

[要約]

リンドウこぶ症は接ぎ木伝染することから、病原体が存在する可能性が高い。

[キーワード]

リンドウ、こぶ症、接ぎ木

[担当]

岩手農研・園芸畑作部・花き研究室、病害虫部・病理昆虫研究室、農産部・応用生物工学研究室

[代表連絡先]

電話0197-68-4419

[区分]

東北農業・野菜花き(花き)

[分類]

研究・参考

[背景・ねらい]

リンドウこぶ症はほ場畦畔際から発生が始まり、年ごとにほ場内側に向かって発生域が拡大していく様相から、土壌伝染性病害の可能性も疑われている。しかし、こぶ症発生ほ場やその畦畔部にリンドウ苗を植え付けるとこぶ症を発症するものの、その場所から採取した土壌でポット栽培してもこぶ症は再現されず、その原因は未だ解明されていない。

他方、リンドウこぶ症は挿し木伝搬すること、さらにin vitro では接ぎ木伝染することが確かめられており、平成17 年度研究成果情報として報告したところである。

本試験では、in vitro での結果を受けて、通常のほ場栽培においてリンドウこぶ症が接ぎ木伝染する可能性を検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. こぶ症株を穂木とし、健全株を台木として接ぎ木したところ、接ぎ木の翌年に、台木株にこぶ症を発症した(図1,)。
  2. リンドウこぶ症株には、接ぎ木によって伝染する病原体が存在する可能性が高い。

[成果の活用面・留意点]

  1. リンドウこぶ症に関する研究、指導上の基礎的知見となる。
  2. 台木株でのこぶ症と思われる症状の発生は、接ぎ木当年には認められなかった。
  3. 病原体そのものは、未だ分離・特定されるに至っていない。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
リンドウこぶ症の発生防止技術の確立
予算区分
国庫(植防事業)
研究期間
2007 年度
研究担当者
千葉賢一、小野田和夫、阿部潤、岩舘康哉、星伸枝