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固化培地育苗、直まきによるスターチスの高品質生産
[要約]
スターチス・シヌアータの秋まきハウス無加温栽培では、固化培地育苗または直まきにより、株当たり良品採花本数、上位規格品本数が増加する。
[キーワード]
スターチス、固化培地育苗、直まき
[担当]
岩手農研・園芸畑作部・南部園芸研究室
[代表連絡先]
電話0192-55-3733
[区分]
東北農業・野菜花き( 花き)
[分類]
技術・参考
[背景・ねらい]
スターチス・シヌアータの秋まきハウス無加温栽培では、ポット苗を年内に定植する作型のため、苗の根巻きや植え痛みなどによる根張り不良が原因となり、十分な切花品質が得られていない現状にある。そこで、スターチスが直根性であることに着目し、固化培地を利用した若苗定植及び直まき等が品質向上等に及ぼす効果を検討する。
[成果の内容・特徴]
- 10 月中旬播種の固化培地育苗( 200 穴) 、同時期に播種した直まきとも、定植後の地上部の初期生育は慣行育苗とほぼ同等である。地下部の根群形成は、固化培地育苗ではやや太い側根が数本発達し、直まきでは主根が太く伸びるという特徴がある(
表1 、表2 、図1 ) 。
- 上記の育苗方法または直まきにより、慣行育苗に比較して株当たり良品採花本数及び2L・L 規格の上位規格品本数が増加する(
表3 ) 。
- 固化培地育苗、直まきにより、慣行育苗より所得が向上する( 表4 ) 。
[成果の活用面・留意点]
- 本成果は、スターチス・シヌアータの品種「ソピア」に適用され、栽培方式は内張り保温による秋まきハウス無加温栽培である。
- 固化培地育苗は、根鉢形成前の若苗を定植できるものであり、数種類の製品が市販されている。本成果では、熱融着性繊維による固化培地を用いている。
- 直まきでは、播種後、虫害による欠株対策に留意する。
[具体的データ]
[その他]
- 研究課題名
- スターチス・シヌアータの直まき等による品質向上技術の確立・実証
- 予算区分
- 県単
- 研究期間
- 2005〜 2006 年度
- 研究担当者
- 志田たつ子、佐藤 弘