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リンゴ「あおり27」(商標名:千雪)の品質はCA貯蔵で5か月間保持できる
[要約]
リンゴ「あおり27」の果実品質の保持期限は普通冷蔵で2か月間と比較的短いが、CA貯蔵により5か月間に延長できる。
[キーワード]
リンゴ、あおり27(千雪)、CA 貯蔵
[担当]
青森産技セ・りんご研・品種開発部
[代表連絡先]
電話0172-52-2331
[区分]
東北農業・果樹
[分類]
普及成果情報
[背景・ねらい]
(地独)青森県産業技術センターりんご研究所で育成したリンゴ「あおり27」は、剥皮後も果肉が変色しにくい特性を持つことから、青森県ではリンゴの新たな需要を生みだす有望品種として普及を図っている。しかし、品質保持期限は普通冷蔵で2か月間と比較的短く、需要の拡大を制限する要因となっている。そこで、本品種の品質保持期限を延長するため、CA 貯蔵による品質保持効果を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- CA 貯蔵による「あおり27」の果肉硬度及び果汁酸度の保持効果は、普通冷蔵よりも高い(図1)。
- 「あおり27」の品質はCA 貯蔵で5か月間(3月下旬まで)保持できる(表1)。
- CA 貯蔵は一般的な条件(0度C、O2 濃度1.8〜2.5%、CO2 濃度1.5〜2.5%)とし、11月上旬までに入庫する。
- 入庫前は、必ず軟性やけ発生防止対策を実施する。軟性やけ対策とは、収穫後に10度C程度の環境で5〜7日間保持することである(平成23年度東北農業研究成果情報参照)。
[成果の活用面・留意点]
- 普及対象
リンゴ生産者及びリンゴ流通加工事業者
- 普及予定地域
青森県内
- その他
「あおり27」の苗木の流通に当たっては、当分の間、県内での普及を優先することとする協定を青森県と青森県内種苗業者間で結んでいる。
[具体的データ]


((地独)青森県産業技術センターりんご研究所)
[その他]
- 研究課題名
- りんご新品種の登録と普及に向けた栽培特性の把握と生産技術の確立
- 予算区分
- 青森県交付金
- 研究期間
- 2010〜2012年度
- 研究担当者
- 葛西智、鈴木均