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スマートフォンを使ったトラクタ転倒通報システム

[要約]

トラクタに取り付けたスマートフォンでトラクタの転倒を認識し、転倒時にメールを送信できるシステム。万一の転倒事故時に救援を要請するメールをあらかじめ指定したあて先に自動で送信できる。

[キーワード]

トラクタ、転倒、通報、スマートフォン、アプリケーションソフトウェア

[担当]

福島県農業総合センター・企画経営部・経営・農作業科、福島県ハイテクプラザ、アサヒ電子株式会社

[代表連絡先]

電話024-958-1700

[区分]

東北農業・農業生産基盤(作業技術)

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

トラクタなどの転落、転倒による死亡事故は多く、福島県でもその発生割合は多い。万一のトラクタ転倒事故時に、早期に救出されれば救命や傷害の軽減にもつながる。そこで、スマートフォンを使ってトラクタの転倒を認識し、転倒時に救援を求めるメールを自動送信できるシステムを開発する。

[成果の内容・特徴]

  1. トラクタの転倒を認識し、転倒認識後に位置情報を取得し、位置情報を添付したメールを登録先に自動送信できるスマートフォン用のアプリケーションソフトウェアを開発した。(図1図2
  2. トラクタ横方向の傾斜角度は、スマートフォンの6軸センサで計測できる。トラクタの傾斜角度が設定角度を超え、かつ設定時間を超えた時に転倒と判定する。転倒として認識する角度、判定時間は任意で設定できる。通常の場合、45 度、2秒とする。
  3. スマートフォンは、トラクタの運転席前部に取り付けて使用する。(写真1
  4. スマートフォンそのものが転倒認識装置、通報装置となるため、安価に安全対策が図られる。
  5. 使用できるスマートフォンの機種が限られる。現在の対応はAndroid 機の一部機種だけである。
  6. メールの送信先は5件まで設定できる。通信エリア外(圏外)ではメールを送信できない。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象:農業者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国
  3. その他
    本成果はアサヒ電子株式会社(福島県伊達市)、福島県ハイテクプラザと共同で開発した。アプリケーションソフトウェアは希望者に公開している。

[具体的データ]

(福島県)

[その他]

研究課題名
簡易型転落・転倒警告装置の開発、緊急事態伝達装置の開発、遠隔地への伝達手法の開発
予算区分
県費
研究期間
2012 年
研究担当者
青田聡(福島農総セ)、大野光(福島農総セ)、高樋昌(福島ハイテク)、有賀真一(福島ハイテク)、幕田安博(アサヒ電子)、加納清英(アサヒ電子)、伊藤正幸(アサヒ電子)