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超強力小麦「銀河のちから」の原粒タンパク質含有率と容積重を確保するための後期窒素追肥法

[要約]

超強力小麦「銀河のちから」の栽培において、原粒タンパク質含有率11.5%以上、容積重833g以上を確保するため、後期追肥は止葉抽出期〜穂揃期に窒素成分で4kg/10a施用する。

[キーワード]

超強力小麦、銀河のちから、後期追肥、原粒タンパク質含有率、容積重

[担当]

岩手県農業研究センター技術部作物研究室

[代表連絡先]

電話0197-68-4417

[区分]

東北農業・畑作物(畑作物栽培)

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

平成25年に岩手県奨励品種に編入された超強力小麦「銀河のちから」は、「ゆきちから」等とブレンドしてグルテンを高め、県産小麦100%の学校給食パンでの利用を目指す計画がある他、中華めんやパスタへの利用も検討されている。

実需者からは「銀河のちから」の特徴である強靭なグルテンの力を安定的に発揮することを期待されており、原粒タンパク質含有率等の品質確保が重要である。

そこで、「銀河のちから」の原粒タンパク質含有率および容積重を確保するための後期窒素追肥法について明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 後期窒素追肥として、止葉抽出期〜穂揃期に窒素成分で4kg/10aを施用することにより、原粒タンパク質含有率11.5%以上、容積重833g以上を確保できる(図1)。
  2. 止葉抽出期の有効茎数が600本/平方メートル未満で葉色がSPAD値55以上であれば、止葉抽出期〜穂揃期追肥は窒素成分で2kg/10aに減じてもよい(図2)。

[普及のための参考情報]

  1. 普及対象:小麦生産者及び農業改良普及センター等指導機関
  2. 普及予定地域・普及予定面積等:根雪期間が80 日以下の平坦地、100ha
  3. 本成果は「ゆきちから」の栽培法に準じ、播種量6〜8kg/10a、基肥窒素成分4〜6kg/10aの条件においてまとめた結果である。

[具体的データ]

(小原公則、高草木雅人、仲條眞介)

[その他]

研究課題名
麦類の奨励品種決定調査及び有望系統の特性調査
予算区分
県単
研究期間
2012-2014年度
研究担当者
小原公則、高草木雅人、仲條眞介
発表論文等
なし