研究所トップ研究成果情報平成26年度

リンゴ「あおり21」(商標名:春明21)の反射資材利用によるやけ病低減

[要約]

「あおり21」では、長期貯蔵後に果皮が褐変するやけ病が発生し、商品化率が低下する。反射資材を9月下旬から収穫期まで樹冠下に設置し、光環境を良好にするとやけ病の発生を低減できる。

[キーワード]

リンゴ、あおり21、やけ病、長期貯蔵、反射資材

[担当]

青森産技セ・りんご研・品種開発部

[代表連絡先]

電話0172-52-2331

[区分]

東北農業・果樹

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

「あおり21」は、収穫後CA貯蔵し翌年の4〜6月に販売する後期販売用品種である。無袋栽培で長期貯蔵でき、食味は同時期に販売される有袋栽培「ふじ」と同等以上である。しかし、長期貯蔵後に果皮が褐変するやけ病が発生し、商品化率の低下を招いている。

これまでの調査で、着色の不良な果実にやけ病の発生がみられる傾向にあった。そこで、反射資材を利用して光環境の向上と着色促進を図ることで、やけ病の発生が低減できるかを明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 反射資材を9月下旬から収穫期まで樹冠下に設置すると、長期貯蔵(CA貯蔵約7か月)後のやけ病(図1)の発生率が低下する(表1)。
  2. 反射資材の設置により着色は促進する(図2)が熟度は促進しない。

[普及のための参考情報]

  1. 普及対象:リンゴ生産者
  2. 普及予定地域:青森県内(約30ha)
  3. その他

[具体的データ]

((地独)青森県産業技術センターりんご研究所)

[その他]

研究課題名
りんご新品種の登録と普及に向けた栽培特性の把握と生産技術の確立
予算区分
青森県交付金
研究期間
2012〜2013年度
研究担当者
久保 隆、葛西 智、鈴木 均
発表論文等
東北農業研究 第67号