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ブドウ「シャインマスカット」の着粒安定と果粒肥大に対するホルクロルフェニュロンの効果

[要約]

ブドウ「シャインマスカット」の露地簡易被覆トンネル栽培の短梢剪定樹において、2回のジベレリン浸漬処理時にホルクロルフェニュロン濃度を5ppmで使用することにより、着粒が安定するとともに、1粒重や果房重が増加する。

[キーワード]

シャインマスカット、ホルクロルフェニュロン、使用回数、濃度

[担当]

秋田県果樹試験場

[代表連絡先]

電話 0182-25-4224

[区分]

東北農業・果樹

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

秋田県のブドウ栽培は施設化率が低く、露地栽培が主流である。「シャインマスカット」の満開は6月下旬で梅雨期に重なり、天候不順時は着粒が安定せず、冷涼な気候等により果粒肥大も劣る。加えて、「シャインマスカット」は樹齢が若いと果粒肥大が劣るため、秋田県では西南暖地のような商品性の高い果実を生産するのは難しい。そこで、簡易被覆トンネル栽培において、ホルクロルフェニュロンの使用回数及び濃度を検討し、商品性の高い果実を安定的に生産できる使用法を明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 1回目のジベレリン処理時にホルクロルフェニュロン濃度を2.5ppm以上にすると、着粒が安定し良質な果粒がより多く得られ(図1)、1粒重や果房重が増加する(表1)。
  2. 2回目のジベレリン処理時にホルクロルフェニュロン濃度を2.5ppm以上にすると、1粒重や果房重が増加する(表2)。
  3. 1回目及び2回目のジベレリン処理時のホルクロルフェニュロン濃度をいずれも5.0ppmにすると、1粒重や果房重が優れ、安定的に高品質な果房を生産できる(表1表2表3)。

[普及のための参考情報]

  1. 普及対象:秋田県内シャインマスカット生産者
  2. 普及予定地域:秋田県内ブドウ生産地200ha
  3. その他・留意事項
    1. ホルクロルフェニュロンを全く使用しないと著しく品質が劣る(データ未掲載)。
    2. 2回目ジベレリン処理のホルクロルフェニュロン濃度を10ppmにすると、果皮が厚く食感が劣る。5ppm以内であれば食感に違いはない。
    3. 全面被覆栽培や灌水施設完備の園地、樹齢がさらに進んだ場合は、ホルクロルフェニュロンの使用量をさらに減らせる可能性がある。
    4. ホルクロルフェニュロン濃度と未熟果粒および縮果症の発生率には、一定の傾向はない(データ未掲載)。

[具体的データ]

(船山瑞樹)

[その他]

研究課題名
「シャインマスカット」の一文字短梢整枝法による大粒無核栽培法の確立
予算区分
県単
研究期間
2008〜2013年度
研究担当者
船山瑞樹、中澤みどり
発表論文等
なし