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ブドウ「シャインマスカット」の新梢勢力と摘心時期が葉数や品質に及ぼす影響
[要約]
ブドウ「シャインマスカット」の短梢剪定樹において、果粒や果房の肥大には摘心時期よりも新梢勢力の方が強く影響し、新梢の勢力が強いほど果粒や果房の肥大が優れる。
[キーワード]
シャインマスカット、新梢、摘心
[担当]
秋田県果樹試験場
[代表連絡先]
電話 0182-25-4224
[区分]
東北農業・果樹
[分類]
研究成果情報
[背景・ねらい]
秋田県は冷涼な気候等により「シャインマスカット」の果粒肥大が劣り、商品性の高い果実を生産するのが難しい。新梢の摘心処理は果実品質の向上に効果的とされるが、秋田県における「シャインマスカット」での効果は不明である。そこで、新梢の勢力別に時期を変えて摘心処理を行い、優れた品質の果房を得るための新梢勢力と摘心時期を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- 勢力が弱い新梢は、摘心時期が早いほど葉数が減少する(図1)。
- 勢力が強い、あるいは、中庸な新梢は、摘心時期が早いほど葉数が増加する(図1)。
- 果粒や果房の肥大は、摘心時期よりも新梢勢力の影響を強く受け、新梢勢力が強いほど果粒や果房の肥大が優れる(表1)。
[成果の活用面・留意点]
- 勢力が弱い枝には着果させず、葉数を確保したい場合や翌年の結果母枝として育成する場合は摘心しない。
- 勢力が強い枝を摘心すると、副梢の発生が旺盛になるので、樹冠内が暗くならないように副梢の摘心を小まめに行う。
[具体的データ]


(船山瑞樹)
[その他]
- 研究課題名
- 「シャインマスカット」の一文字短梢整枝法による大粒無核栽培法の確立
- 予算区分
- 県単
- 研究期間
- 2008〜2013年度
- 研究担当者
- 船山瑞樹、中澤みどり
- 発表論文等
- なし