- [要約]
- 夏秋切りスプレーカーネーションの1回半摘心栽培において、2月上旬に定植して最低10℃以上で栽培すると、3月上旬定植に比べて12月末までの総切り花本数は約25%増加する。
岡山県立農業試験場北部支場・野菜作物部
[連絡先] 0868-57-2758
[部会名] 野菜・花き(花き)
[専門] 栽培
[対象] 花き類
[分類] 普及
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[背景・ねらい]
- 夏秋切り作型の1回半摘心栽培では、栽培を打切る12月末に未開花の枝が数多く残る。そこで、早期定植によって開花期を前進させ、12月末までの総切り花本数の増加を図る。
[成果の内容・特徴]
- ‘バーバラ’の1回半摘心栽培(最低10℃以上で加温)では、早期に定植するほど各仕立て順位の50%開花日が前進し、1.5番花や2番花の12月末までの切り花率は高くなる。その結果、2月6日定植では3月5日定植に比べて12月末までの総切り花本数は約25%増加する(表1、2)。
- 12月末までの総切り花率は1番花の50%開花日との相関が最も高く、1番花の50%開花日が10日早くなると、総切り花率は7%高くなり、切り花本数はベッドu当たり約20本増加する(表3、図1)。
- 2月6日定植において、定植から摘心まで(約1か月間)を最低5℃以上で管理すると、10℃以上で栽培した場合に比べて1番花の50%開花日は6日遅くなり、開花揃いが劣る(データ省略)。
[成果の活用面・留意点]
- 栽培は、ベンチ(幅80cm、通路50cm)に株間20cmの中2条抜き6株植えで定植し、1次摘心側枝は4本仕立てとする。品種、栽植様式、仕立て方法が異なると切り花本数の増加効果は異なる。
- 摘心と修正摘心は側枝の6節位で可能な限り早く行う。
[その他]
研究課題名 : 夏秋切りスプレーカーネーション2年据置き栽培技術の確立
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(平成7〜10年)
研究担当者 : 土居典秀、森義雄
論文発表等 : なし
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