文献資料 動物行動管理グループ

  • 鳥の生態や鳥害防除について研究する時の参考に,主に国内の文献情報をまとめたました。
  • この資料を元にした総説・文献リストの発表や無断転載は,堅く禁じます。
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  • 市販図書については原則として取り上げていません。参考図書のページをご覧ください。
  • 研究目的以外なら鳥種別生態と防除の概要(pdfファイル)をおすすめします。
  • 随時更新します。鳥種ごとの最終更新日をご参照ください。
<目次>
■カモ類についての文献情報
  1 食性
  2 被害の特徴
  3 防除策
  4 文献リスト


■ハト類についての文献情報
  1 一般的特徴
  2 被害の特徴
  3 防除策
  4 文献リスト


■ヒヨドリについての文献情報
  1 文献リスト

■スズメについての文献情報
  1 一般的特徴
  2 被害の特徴
  3 防除策
  4 文献リスト


■ムクドリについての文献情報
  1 一般習性
  2 食生
  3 被害の特徴
  4 防除策
  5 文献リスト


■カラス類についての文献情報
  1 食性
  2 被害の特徴
  3 防除策
  4 文献リスト


■その他鳥害一般についての文献情報

■カモ類についての文献情報

担当:吉田
最終更新:2003年8月6日

1 食性

 長野県下の湖沼・河川で採集されたカルガモの食物は,越冬期には湿性草本の種子や稲籾(落ち籾)が主で,水生昆虫や貝類も食べる(羽田 1962)。夏季は3個体のサンプルだが,水中の動物質が約60%にのぼった(羽田 1962)。栃木県下において1987年5月に有害鳥獣駆除によって射殺されたカルガモ36羽の胃内容物は,乾燥重量で95%が植物質で,稲籾,ウリカワ球根,植物種子等であった。稲籾の認められた個体の割合は44%であった。残り5%の動物質には,カエル幼生,貝,昆虫等が認められ,カエル幼生を検出した個体の割合は33%であった(中村・松岡 1988)。北海道ウトナイ湖付近で採集されたカルガモ67個体の胃内容物でも,夏期に動物質が多く,冬期に植物質が多かった。動物質では貝,植物質ではイネ科,タデ科が多く認められた。その他の都府県のサンプル数は少ないが,茨城県,秋田県,島根県の採集個体からアメリカザリガニが認められた(池田 1966)。宮城県で5月に採集されたカルガモ58羽の胃内容物では,稲籾,イヌタデ,サナエタデ,イヌビエ,スゲ属,スズメノヒエ等の種子が高い頻度で検出され,昆虫や貝も頻度は高くないが検出された。9月の採集個体126羽では稲籾の検出頻度が5月より高く,その他の植物質としてはイヌビエ,タデ科,ミクリ,スゲ属等の種子の頻度が高かった(内藤 1977)。

 長野県下の湖沼・河川で採集された越冬期のマガモの食物は,同地域・同時期のカルガモと類似していた(羽田 1962)。琵琶湖周辺で採集された越冬期のマガモの食物は,稲籾が大部分を占め,雑草種子や昆虫類も含まれていた(池田 1952, 1956)。

 長野県下の湖沼・河川で採集された越冬期のコガモの食物は,湿性草本の種子が主で,稲籾は認められなかった(羽田 1962)。いっぽう琵琶湖周辺で採集された越冬期のコガモの食物は,稲籾が大部分を占め,雑草種子,昆虫,貝類も含まれていた(池田 1952, 1956)。

 諏訪湖で採集された越冬期のヒドリガモの食物は,沈水植物の葉や芽が主で,稲籾と動物質はごくわずかであった(羽田 1962)。

2 被害の特徴

(1)水稲湛水直播

 カルガモによる加害は播種直後から発生し(鈴木ら 1998),播種後1ヶ月以上,5葉期頃まで種籾や幼苗の籾部を食害する。踏みつけによって種籾が地中深く埋め込まれることによる出芽阻害も播種量の20%程度あった(高城 1995)。川や池からおよそ1.5km以上離れた場所では被害はあまり起こらない(鈴木ら 1998)。河川におけるカルガモ生息密度が高い地域では被害程度が大きかった(鈴木ら 1998)。

(2)水稲移植期・登熟期

 移植期の被害は,水田の排水路側に多く,排水路側のほうが水深が1〜2cm深いことが影響している可能性がある(石崎 1991)。

 登熟期におこるカルガモの加害は,乳熟期には起こらず,糊熟期になると一部に食害が始まり,黄熟期に急増する(石崎 1991)。被害は畦沿いの最外列株に限られ(石崎 1991),多発地帯においても減収率は通常0.1%以下と推定される(城所 1984)。登熟が隣接水田より進んでいる水田は食害を受けやすい(城所 1984)。

(3)冬季

 ヒドリガモによる麦類の若葉の食害が各地で知られている(中村・Lane 1998)。埼玉県三郷市の小麦畑では,食害による減収は83%に達すると推定された(Lane and Nakamura 1996; 中村・Lane 1998)。

 野菜では,埼玉県川越市で冬のキャベツのカルガモ害が知られている(Lane and Higuchi 1998)。レンコンでは,カルガモによる食害が指摘されているが,詳しい調査はない(Lane, Azuma and Higuchi 1998)。

3 防除策

(1)耕種的手法

 水稲湛水直播においては,播種深度の確保,出芽揃いまでの落水管理,その後の浅水管理の組み合わせにより,無被害水田の5〜10%程度の減収まで被害を軽減した(高城 2000)。

 鳥害を想定して播種量を減らして収量への影響を調べたところ,潤土直播栽培では苗立ち数がuあたり20本以上確保されると大きな減収とはならない(大矢ら 1998)。ただし鳥害には1枚の水田の中でも大きく偏りがある場合が多いことには注意が必要である。
移植期の水稲では,1cmの浅水管理で効果がみられた(石崎 1991)。

 登熟期の水稲では,畦畔の雑草が伸びている水田で被害が少なく,30cm以上では全く食害は見られなかった(石崎 1991)。杭を打って縄を張り,稲穂を畦畔から30〜40cm離してもほとんど被害をなくすことができた(石崎 1991)。

(2)追い払い機器等

 ヒドリガモによる冬季のムギ葉被害では,3mの長さの黒色マルチ用シートを2mの支柱につるしたのぼりを50本/haで設置した区の収量は,食害を受けない囲いの中と有意差がなかったのに対し,無防除区では有意に収量が少なかった(Lane and Nakamura 1996; 中村・Lane 1998)。

 カルガモによる冬季のキャベツ被害では,テグス(約30cmの高さで2m以上の間隔)や各種のぼり等を設置しても激しい食害を受けた(Lane and Higuchi 1998)。
移植期の水稲では,排水路側の畦畔沿いに立てた高さ1.7mのネットあるいは水田周囲に張った防雀テープは,かなりの効果がみられたが,登熟期には効果がなかった(石崎 1991)。

 移植期の水稲において,かかしは効果がなく,アバラーム,爆音器,フラッシュナルコ,防雀テープは設置水田のみにおいては効果が認められ,ラゾーミサイルは周辺水田への飛来も見られなくなった(城所 1984)。

 登熟期の水稲において,ラゾーミサイルは効果があったが,アバラーム,爆音器,フラッシュナルコ,フラッシュタコは効果がないか不十分であった(城所 1984)。

 水稲湛水直播において,電磁ケーブルの設置は効果がなかった(鈴木ら 1998)。忌避音声機器,防鳥モデル,回転式レーザー光線,鳥除磁石,蛍光テグス(田面上40cmに1.2m間隔),各種のぼり等には効果がなく,センサー付爆音機は62a圃場に鳥センサー2個での使用で被害が減った(高城1995, 2000)。

(3)薬剤など

 水稲湛水直播において,モミガラ炭,粉炭,木酢液,アントラニル酸メチルの散布はいずれも効果がなかった(鈴木ら 1998)。バイジット乳剤,カプサイシンの種籾処理は効果がなく,タンニンとアントラニル酸メチルは若干の効果が見られたが持続性が短かった(高城1995, 2000)。

4 文献リスト

* この資料を元にした総説・文献リストの発表や無断転載は,堅く禁じます。

浅間 茂・山城 隆 (1987) ガンカモ類とCOD値との関係.Strix 6:96-102
.
荒井 敢太・佐藤 亨・後藤 信男 (1983) 飼育条件下におけるカルガモAnas poecilorhyncha zonorhyncha Swinhoeの成長.日本家禽学会誌 20:253-258.

独立行政法人農業技術研究機構東北農業研究センター総合研究部総合研究第1チーム (2001) みんなで考えよう!水稲直播の鳥害回避策―まいた種籾を鳥に食べられないために―.

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羽田 健三 (1952) 湖沼の生産量を指標する雁鴨科鳥類の棲み分けについて(予報).陸水学雑誌 16:96-105.

羽田 健三 (1954) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける生態・Kineto-adaptation並びにAllometryに関する研究 T 湖沼標式を指標する群集としての棲み分けについて(その一).信州大学教育学部研究論集 4:139-158.

羽田 健三 (1955) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける生態・Kineto-adaptation並びにAllometryに関する研究 U 雁鴨科鳥類集団の社会生態学的研究−すみわけ構造の解析を中心として−.信州大学教育学部研究論集 5:39-70.

羽田 健三 (1956) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける生活形に関する研究 T みずかき膜について.信州大学教育学部研究論集 7:185-201.

羽田 健三 (1956) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける生活形に関する研究 U 翼面積.動物学雑誌 66:453-456.

羽田 健三 (1957) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける群集生態学的研究 T 青木湖.信州大学教育学部紀要 7:107-124.

羽田 健三 (1958) 西南日本湖沼群に棲息する雁鴨科鳥類集団に於ける群集生態学的研究.信州大学教育学部研究論集 9:185-197.

羽田 健三 (1959) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける群集生態学的研究 V 野尻湖.信州大学教育学部紀要 8:105-114.

羽田 健三 (1959) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける群集生態学的研究 W 諏訪湖.信州大学教育学部研究論集(自然科学) 10:83-95.

羽田 健三 (1960) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける群集生態学的研究 U 木崎湖.信州大学教育学部紀要 9:65-80.

羽田 健三 (1960) 内水面に棲息する雁鴨科鳥類に於ける群集生態学的研究 X 六義園.信州大学教育学部研究論集 9:175-183.

羽田 健三 (1961) Studies of the group formation of the geese and ducks living in the inland waters. Bull. Fac. Educ. Shinsyu Univ. 12:17-25.

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羽田 健三 (1962) 内水面に生活する雁鴨科鳥類の採食型と群集に関する研究 ]V 雁鴨科鳥類の食物.生理生態 10:98-129.

羽田 健三 (1962) 内水面に生活する雁鴨科鳥類の採食型と群集に関する研究 ]W 雁鴨科鳥類の群集.信州大学教育学部紀要 12:63-85.

樋口 広芳・村井 英樹・花輪 伸一・浜屋 さとり (1988) ガンカモ類における生息地の特性と生息数との関係.Strix 7:193-202.

常陸宮 正仁・吉井 正 (1974) 鴨場におけるカモ類の捕獲数の変化.山階鳥類研究所研究報告 7:351-361.

池田 真次郎 (1952) 本邦産鳥類と産業との関係調査.鳥獣調査報告 13:54-65.(マガモ、コガモ、トモエガモ),13:101-108.(ホシハジロ)

池田 真次郎 (1956) 日本産鳥類の食性について.鳥獣調査報告 15:65-76.(マガモ、コガモ、トモエガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ)

池田 真次郎 (1966) カルガモの食性について.鳥獣行政 第4・5号.

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石川県植物防疫協会試験室 (1990) カルガモによる稲の被害とその回避技術−本田初期の場合.Pp.6.

石川県植物防疫協会 (1991) 北陸地域における作物鳥害の実態と研究対応−カルガモによる水稲の被害と被害回避技術.Pp.12.

石崎 久次 (1991) カルガモによる水稲の被害とその回避技術.植物防疫 45:139-143.

城所 隆 (1984) カルガモによる水稲の被害と防鳥機器の効果.応用鳥学集報 4:31-36.

環境庁 (1983) 鳥獣害性対策調査報告書. p. 1-24. (カルガモ)

環境庁 (1984) 鳥獣害性対策調査報告書(昭和58年度). p. 6-46. (カルガモ)

環境庁 (1985) 鳥獣害性対策調査報告書(昭和59年度). p. 1-70. (カルガモ)

川原 奈苗・高橋 久 (2003) 夜間干拓地に飛来するカモ類の群れの環境利用(第一報).河北潟総合研究 6:19-26.

呉地 正行・山田 和彦 (1984) シノリガモHistrionicus histrionicusの筋胃内容物について.鳥 33:78-79.

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松岡 茂 (1987) 茨城県霞ヶ浦の水鳥類―予報―. Strix 6:43-49.

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内藤 俊彦 (1977) 有害鳥獣被害状況調査報告書(宮城県).

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中村 和雄・Simon J. Lane (1998) ガンカモ類による作物の被害―ヒドリガモによるムギ葉の加害を中心にして―.植物防疫 52:392-396.

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日本野鳥の会研究センター (1992) 日本野鳥の会ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査(1982年−1992年)結果報告.Strix 11:361-375.

日本野鳥の会研究部 (1982) 第1回ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査(1982年)の結果について.Strix 1:43-55.

日本野鳥の会研究部 (1983) 日本野鳥の会全国一斉調査結果報告.Strix 2:131-139.

日本野鳥の会研究部 (1984) 日本野鳥の会全国一斉調査結果報告.Strix 3:101-112.

日本野鳥の会研究部 (1985) 日本野鳥の会全国一斉調査結果報告U.Strix 4:88-105.

日本野鳥の会研究センター (1989) 第8回ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査(1989年)結果報告 主に記録種・個体数と種別主要記録地の全国分布について.Strix 8:299-346.

日本野鳥の会研究センター (1990) 第9回日本野鳥の会ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査(1990年)結果報告.Strix 9:255-263.

日本野鳥の会研究センター (1991) 第10回日本野鳥の会ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査(1991年)結果報告.Strix 10:301-314.

農林交流センター (1994) カルガモ・サミット ザ・カルガモ−水稲湛水直播の天敵.Pp.48.

Oka, N., Yamamuro, M., Hiratsuka, J. and Satoh, H. (1999) Habitat selection by wintering tufted ducks with special reference to their digestive organ and to possible segregation between neighboring populations. Ecological Research 14:303-315.

大畑 孝二・下野 伝吉・丸谷 聡 (1998) 加賀市片野鴨池における休息用人工物設置の水鳥類の利用について.Strix 16:127-133.

大矢 慎吾 (1998) 水稲直播栽培の苗立ち期における鳥害を想定した被害解析.植物防疫 52:389-391.

大矢 慎吾・鳥山 和伸・山口 弘道 (1998) 潤土直播栽培の出芽・苗立ち期における鳥害を想定した被害解析.北陸病虫研報 46:59-63.

酒井 長雄・斎藤 稔・谷口 岳志・柳沢 憲作 (1999) 水稲湛水直播栽培における耕種的鳥害防止対策.北陸作物学会会報 34:59-61.

佐藤 広巳・小湊 郁夫 (1988) 栗駒山麓一迫川におけるシノリガモの繁殖とその生態.Strix 7:159-176.

嶋田 哲郎 (1992) ハシビロガモAnas clypeataによる小魚の捕食.Strix 11:343-344.

嶋田 哲郎 (1992) 市川市沖におけるカモ科Anatidae鳥類の個体数変動.Strix 11:211-217.

嶋田 哲郎・桑原 和之 (1997) 千葉県市原市養老川河口域におけるホシハジロとスズガモの分布.Strix 15:83-87.

杉森 文夫・松原 健司・岩渕 聖 (1989) 手賀沼に飛来するカモ類の環境利用と水質汚濁の関係.山階鳥研報 21:234-244.

武田 恵世 (1990) カモ科鳥類の越冬する池の環境条件.Strix 9:89-115.

鈴木 祥悟・亀川 健一・伊澤 敏彦・谷本 岳(1998) 水稲直播栽培における鳥害防除―湛水直播でのカルガモ害回避について―.植物防疫 52:385-388.

高城 哲男 (1995) 水稲湛水直播栽培におけるカモ害の発生と回避技術.植物防疫 49:232-234.

高城 哲男 (2000) 水稲直播栽培におけるカルガモ被害軽減対策.今月の農業 2000年9月号:20-24.

上村 孝・時田 賢一 (1992) 菅生沼におけるガンカモ科鳥類の生息状況.我孫子市鳥の博物館調査報告 1:75-81.

山本 浩伸・大畑 孝二・山本 芳夫 (1999) 石川県加賀市の水田地帯における越冬期のカモ類の環境選好性―片野鴨池に飛来するカモ類の減少を抑制するための試み.Strix 17:127-132.

山本浩伸・大畑孝二・桑原和之 (2002) 片野鴨池で越冬するマガモの採食範囲−片野鴨池に飛来するカモ類の減少を抑制するための試みU−.Strix 20:13-22.

山本浩伸・大畑孝二・山本幸次郎 (2003) カモ類の採食場所として冬期湛水することが水田耕作に与える影響−片野鴨池に飛来するカモ類の減少を抑制するための試みV−.Strix 21:111-123.

渡辺 央 (1990) 春期の水田に飛来するカルガモの日中行動について.長岡市立科学博物館研究報告 25:37-46.


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■ハト類についての文献情報

担当:藤岡
最終更新:2001年12月10日

1 一般的特徴

(1)餌と採食行動

 餌は主として植物質だが,さらに昆虫等の動物質もとっている(清棲1965,東京都農試1976,1977,北海道立中央農試1977,1978,山階鳥類研究所1979)。

 キジバトの餌は主としてもっぱら穀類(麦類,稲等)・豆類(だいず,あずき等)を中心とする植物質である(那須・松田1976a, 阿部1979a, b, 中尾1984a, c, 寺内ら1985,中村・松岡1991)。

 農耕地に生息するドバトもキジバトとほぼ同様の食性である。1982年に茨城県水海道市と藤代町で駆除されたドバトのそのう内容物では,5月下旬から6月上旬にかけてはだいずが80%(重量)と大麦が20%で,6月下旬から7月上旬には大麦と小麦で90%近くをしめた(農業研究センター1986)。愛知県で7月から8月初めに駆除されたドバトのそのうと胃内容物では雑草の種子・塊茎から昆虫まであったが,穀物の比重が高く,特にだいず,小麦,あずきが多かった。神奈川県平塚市で調べられた例では,秋から春まではもっぱら水田の刈り後で採餌しており,6月〜8月には収穫後の畑を利用している(山階鳥類研究所1979,杉森1996)。

 餌の嗜好性には個体差が著しい(清水ら1988,浦野1999)。キジバトは稲籾に比べて飼料用とうもろこしや青米を好み、だいずは避けた(浦野1999)。ドバトではだいずに比べて小麦,米,あさの実はかなり好まれた(清水ら1988)。

 味覚について飲料水に混ぜて反応を調べたところ,塩酸,クエン酸,フェニルチオウレア,硫酸キニーネ,食塩などに強い忌避反応を示し,タンニン酸に対し弱い忌避性を示した。サッカリンやショ糖,グルタミン酸ソーダにはやや嗜好性を示した(清水ら1988)。

 キジバトの摂食活動は,他の鳥と同様に早朝と夕刻に多いという報告(那須・松田1976,杉本1979)があるが,もっぱら農耕地で採食するため,人の活動パターンとの関係も深い(松岡1982,中尾1984a, c)。ドバトでも早朝と午後に増える二山型の所と午前中に最大となる一山型のところがある(山階鳥研1979)が,そもそも餌場への飛来時刻には季節変動がある(村上・藤巻1983,清水ら1988a, b, 1989a)。ドバトの方がキジバトより早朝の活動開始が若干遅い(清水1988a, b, 1989a)。

(2)繁殖

 ハト類は1回に2卵しか産まないが,繁殖期は長い。キジバトの場合,北海道では4月から10月(村上・藤巻1983,中尾1984b),岩手県では3月から10月(阿部1979a)ないしは4月から9月(由井ら1985),茨城県つくば市では2月〜12月(松岡・中村,未発表),長野県では3月〜11月(羽田・野沢1969),京都では年中(Wada 1991,1992)に繁殖する。ドバトの繁殖期もほぼ同様で,都市部では年中繁殖している(山階鳥類研究所1979,杉森1996)。

 キジバトは樹上に枝を粗く組んだ皿状の巣を作る。よく茂った林だけでなく,灌木林や公園,庭木,街路樹などにも営巣し,地上に営巣したり(Kawaji 1994),駅舎などの建造物に営巣することもある。営巣場所の選択には巣場所の物理的な特徴よりも前に成功したかどうかが影響する(Wada 1991)。ドバトは,キジバトとは異なり,ビルや橋といった建造物に営巣する。

 キジバトは捕食者に対する有効な防衛手段を発達させておらず(Kameda 1994a),実際にカラス等による捕食(Kameda 1994b)のために繁殖成功率は他の鳥に比べて低い(村上・藤巻1983,中尾1984b, 1984c, Wada 1991,Kameda 1994a)。

 キジバトの抱卵期間は15〜16日(羽田・野沢1969, 村上・藤巻1983, 中尾1984b),育雛期間は14〜19日である(村上・藤巻1983,中尾1984b)。巣の周辺しか防衛せず,餌は離れたところへ出かける(羽田・野沢1969)ため,繁殖期でも餌場では群れになることも多い(松岡・中村1981)。ドバトも同様である。

2 被害の特徴

(1)被害を生じやすい環境

 ハト類による被害のうち8割がキジバトで,残りがドバトによる(由井1988)。水稲乾田直播での被害を除けば,ハト害が大きな問題になるのは豆類,特にだいずである。

 だいずのハト害が多いのは山間地,山林や住宅地付近,水田に点在するだいず畑で,少ないのは平坦地,集団栽培畑,麦作後である(加藤・渡辺1980,東北農試1980,農事試1980)。県単位ではハト等の加害鳥の密度が高いほど被害率も高い(由井ら1985)。キジバトは一定方向から侵入して内部へ歩きながら採食するため,圃場内で被害率に傾斜やむらを生じることが多い(阿部1979a, b, 宇都宮・武田1980,Nakamura & Matusoka 1987)。前に餌のあったところから餌を除去しても数日間はそこを訪れて探索する(Nakamura & Matsuoka 1983)。

(2)加害部位と収量への影響

 出芽前の種子被害の方が出芽後よりも多いという報告もあるが(上田1963,江村・小林1963),ふつうは出芽から発芽そろいまでの被害が多い(阿部1979a, b,田村・熊野1958,那須・松田1976,松田1977,松岡1982,中尾1984a,c,中村・松岡1991)。ただし,同じほ場に再度播けば出芽前の被害が多くなる(松岡・中村1987)。飼育下のハトにさまざまな生育段階のだいずを与えたところ,初生葉が展開しはじめると被害株率は急速に低下した(中村・松岡1984)。

 子葉の食害がどの程度収量に影響するかは,品種,季節,被害発生時のだいずの生長段階などに左右される。子葉だけ食われた場合で着莢数が30〜50%,子実重が25〜40%にしかならなかったり(那須・松田1976),子葉除去実験でも子実重が16〜23%にしかならない(林試東北支場1980)こともある。一方で,子葉除去実験で初期生長は大きく遅れるが,1か月後には70〜90%にまで回復することもある(宇都宮・武田1980)。収量については,子葉抽出期に子葉を1枚ないしは2枚切除するとそれぞれ対照区の90%と50%にまで落ちるが,展開期に切除した場合にはそれぞれ110%と70%ほどで影響は小さくなる(清水ら1988a)。こうした被害程度・回復程度には品種間差があり,生育期間が短い十勝長葉で子葉が展開しはじめた頃に1枚を切除すると収量は89〜91%,2枚切除で65%〜82%であったが,生育期間が長いエンレイではそれぞれ92〜101%,99〜105%で有意差もなかった(松岡・中村1991)。これは,初期生長の遅れが長い生育期間中に回復するためである。ただし,エンレイでも子葉が展開する前に切除すると72%(2枚切除)〜81%(1枚切除)にまで有意に低下した(松岡・中村1991)。一般に子葉展開後に食害を受けても収量への影響はほとんどない(清水ら1988a,松岡・中村1991)。

 このことから,ハト害対策は播種から子葉が展開するまで(第1本葉が展開しはじめるまで)の間だけ被害を回避できればよい(阿部1979a,松岡・中村1991)。一般に,播種後にハトの食害が始まるまでにはある程度の日数がかかるので,回避期間はさらに短くなる。ただし,同じ場所にだいずを再度播種すると,ハトが場所を学習するため,2回目の方が初期の被害が大きくなる(松岡・中村1987)。

 なお,直接的な減収以外に初期成育不良のため雑草が増えることが指摘されている(松岡1982)。

(3)季節変動

 実験的にだいずの播種を繰り返して無防除のままにしておくと,ハト害は播種時期により大きく変動する(林業試験場東北支場1981)。

 1974年,75年の青森では4月末から5月はじめ頃までは被害がほとんどないが,その後増加し,7月に入ると被害が減少した(那須・松田1976)。茨城県つくばでは,5月にはほとんど100%近くが被害にあうが,6月には激減し,7・8月には低いまま推移する年と数十%の被害率にまで高まる年があった(松岡・中村1987,中村・松岡1991)。こうした被害率の季節変化は,近隣の畑地における大麦の収穫と関係しており,大麦の成熟後には有意に低下する(松岡・中村1987)。同様に,愛知県では小麦の収穫期である6月中旬には被害が少なく,前後にずれると被害が高まり,特に7月上旬以降被害が激発する(清水ら1988a,b, 1989a)。くず麦による誘引数も小麦収穫期と稲収穫期に少なく,その間の夏に多い(清水ら1988a, b)。大麦ないしは小麦の収穫時期にだいずへの食害率が低下するという結果は他の地域でも得られている(青森県:那須・松田1976,群馬県:中里・町田1980,愛知県:愛知県農総試1982)。ただし,和歌山県のように麦類の生産が少ないところでは,だいずの被害率に季節変動は認められたが(東1982),麦類の収穫期との間には関係が認められなかった。また,茨城県以外では夏に再び被害率が高くなる傾向があった。

3 防除策

(1)遮断・隠蔽

 わらなどで畑を覆うと被害は軽減するが,だいずが徒長してしまうといった問題がある(東北農試1980,農事試1980)。しかし,あまり厚くかける必要はなく,特に麦収穫と同時にだいずを播種して麦わらで覆えば被害は相当低減する(キジバト:中村・松岡1988,ドバト:清水ら1988)。

(2)威嚇機器(追い払い装置)

 タカやヘビの模型,ビニール製のかかしなどはほとんど効果がない(由井1988)か,設置当初に10m程度まで効果があるだけ(清水1988a, b, 1989b)で実用性はない。キジバトに対して風船の効果は弱く,目玉の有無は影響しない(Nakamura et al. 1995)。目玉風船はドバトにも効果がない(堀川ら1988, 清水1988a, b, 1989b)。テープに効果があったという報告もある(那須・松田1976b, 佐藤1983)が,テープや糸,縄は被害の多い時期には効果がない(堀川ら1988, 清水1988a, b, 1989b)という報告もあるので,それだけで防除するのは無理である。タカの模型を回転させたり,これにタカの音を組み合わせると効果が上がるが,有効範囲は狭い(由井1988)。単体では効果が低い吹き流しやビニール袋でも代替餌(小麦)散布と組み合わせると効果が高くなるが,それでも被害の激しい時期には実用的でない(中村・松岡1988)。

 かかしは,現代の風俗で腕などの動きを伴うもので効果が高く,短期日のうちに場所を変えればある程度慣れを防げる(那須・松田1976b)が,従来型のかかしだけでは効果が低い(林試東北支場1978)。
マネキン人形も一種のかかしと見なすこともできる。設置当初は有効半径も15〜20m(由井1988)から20〜25mで(清水ら1988a, b, 1989b)で被害を防げる。他に餌がなければ急速に慣れを生じる(渡辺ら1988)が,被害発生期間は短いので,うまく使えばある程度期待できる(清水1988a, b, 1989b,由井1988)。かかしと同様に,マネキンの腕を動かすと効果が上がる(由井1988)。マネキンに対する反応には大きな個体変異があるので,大きな群れほどずぶとい個体が混じる危険がある(松岡1989,松岡1996)。

 爆音と視覚刺激を組み合わせた複合型爆音機(商品名ラゾーミサイル,ドンビカ,ショッカーミサイル)はハト害には有効(青森県畑園試1978など)で有効半径も50m以上に及ぶ(宇都宮・武田1980, 中尾1984c, 清水1988a, b, 1989b)。設置後5〜6日後には慣れが見られはじめることもあり(清水1988a),また長年使っていると慣れを生じやすくなる(中村・松岡1991)。コストや騒音,夜間自動停止した場合の早朝や日没直前に被害防止に問題が残る(由井1988)。

 合成音を出すアバラームは1回だけの試験では効果が認められ,ラジオの効果は小さかった(清水ら1988a, b, 1989b)。

(3)忌避剤

 麻痺剤や殺鳥剤,不妊剤などが利用されている国もある(草野1978, 草野1984,草野1996)が,我が国では致死的影響を及ぼす可能性のある薬剤は,鳥獣保護法によって鳥獣類(ネズミ・モグラ類は適用外)に対しての使用が禁じられており,毒性の低い忌避剤しか使えない。発芽直後の子葉に忌避剤を散布する方法も考えられるが,効果のあるものは見つかっておらず,散布に労力を要することや出芽そろいまでに日数を要するなどの問題もある(清水1988a)。また,忌避剤は原理的に一度摂食させないと効果が現れないという問題もある(松岡1982)。

 現在だいずへの鳥害対策用に登録されている忌避剤は,キヒゲンR−2フロアブルとキヒゲンディーフロアブルだけで,いずれも有効成分はもともと殺菌剤として開発されたチウラムである。

 ハトもある程度はにおいを感じる(Henton et al. 1966, Shumake et al. 1969, Stallelman et al. 1975, Walker et al. 1986)が,臭いそのもので忌避行動を起こす物質はほとんど知られていない。ドバトはパラジクロルベンゼンを用いた市販品が置かれた餌場を8日間にわたり避けた(中村・横山1995)が,有効範囲は1〜4uと狭く,だいず作に応用できるものではない。同じく市販品であるパラトリーも効果が見られなかった(那須・松田1979b)。以下の忌避物質はほとんどが味覚を通して作用していると考えられる。

 いろいろな化学物質が種子処理(粉衣または浸漬)で試されている。アルドリンは効果があった(江村・小林1963)というが,今日では使用禁止である。海外では種子処理あるいは果物用の鳥忌避剤として使われてきたメチオカーブ(商品名メスロール)を,種子重に対して0.75%を粉衣処理して圃場に播種するとはっきり効果があった(Lee & Chung 1997)。しかし,この忌避剤も劇物相当の毒性があり,我が国では認可されないし,米国でも登録が抹消された。合成カメムシアルデヒド,プロチオホス(商品名トクチオン),酸化第二鉄,サッカロースオクタアセテート,アロイン等はいずれも効果がなく,チウラム(商品名キヒゲン)は他のものより被害率は低かったが万全ではない(由井1988)。キノサリン,チオファネートメチル,エチルチオメトン,MPP,ケルセン,テトラジホン,カルタップ,フェニルチオウレア,クエン酸,酸化第二鉄,無機イオウ,軽油には効果がないか実用的効果がなかった(清水1988a, b, 1989b)。鉛丹,プロチオホス,チウラム・ベノミルは一部効果があり,浸漬処理より粉衣処理がよかった(清水1988 a, b, 1989b)。チウラム・赤は種子への湿粉衣か浸漬処理で,被害の少ない時期には効果が見られた。チウラム,アロイン(HSB-582),二硫化ベンジル(HSB−585)も同様である(中村・松岡1988)。樹木に対する獣害対策用の忌避剤として登録されているジラム(商品名コニファー)は無処理餌のある条件下では忌避されたが,被害が激しい季節の野外ではまったく効果が見られなかった(中村1994)。チウラムやコールタール,灯油(那須・松田1979b),あるいはクレゾール,石炭酸,灯油(佐藤1983)なども試されているが,効果がなかった。多少効果のあったほかの忌避剤も被害のひどい時期には効果がなかった(中村・松岡1988)。これは,他に好む餌がなければハトは忌避剤のついた餌でも食べるからである(松岡1991)。また,化学物質に対する感受性にも個体差がある(松岡1991)。

 小麦や押し麦などに食塩やSOA(サッカロオクタアセテート,苦みの強い粉末),塩化マグネシウム,トウガラシなどの忌避剤を処理したものをおとり餌として畑の周辺に播いてハトに誤食させると効果があった(由井1984)。さらにこうしたおとり餌に降雨対策として流動パラフィンをコーティングした上で,同時にマネキンなどを畑に設置すると試験圃場でも農家圃場でも効果があり,コスト的にも被害額を下回った(由井1988)。しかし,ドバトについては忌避剤処理餌を圃場に播いても被害の多い季節には効果がなかった(清水1988a, b, 1989b)。

 忌避剤の効果は,威嚇装置の効果と同様に,周辺状況や鳥の種類によって大きく左右される。残念ながら,上に挙げた試験例では方法も対象の鳥もまちまちなので,効果を薬剤間で比較することはできない。また,挙げられた化学物質には現在では使用がいっさい禁じられているもの(アルドリンや鉛丹など)や,鳥害忌避剤としての登録がなく,試験研究機関以外では使用できないもの(ジラムなど)が含まれているので,注意されたい。

(4)耕種的防除

 移植栽培すればハト害を完全に防げる(大野ら1974,阿部1979b,加藤・渡辺1980,佐藤1983,中尾1984b)が,労力やコスト,機械などの問題がある。しかし,被害がひどくなければポット苗を補植するのも一つの手である(大野ら1974)。

 ある一定期間に一定地域でハトが加害する量は限られているので,一時的に大面積で播種するほど被害率は下がる。長野県や岐阜県では一斉播種で効果をあげている(農事試1980)。北海道でも栽培面積の多い市町村ほど有意に被害は少ない(中尾1984a)が,青森では明確でなかった(那須・松田1976a)。

 キジバト対策として小麦,押し麦などを畑やその周辺に播いても効果はなかった(中村・松岡1988,由井1988)が,散布する量が多く,また同じ量でも少量ずつ回数を多く播いたほうが被害は少なくなった(中村・松岡1988)。ドバト対策に誘引餌としてくず麦を供与すると,餌場から50mまではハトを引きつけるために壊滅的被害となり,300〜350mで少なく,600mほど離れると再び増加した(清水1988)。誘引餌を散布してから多数のハトが来るまでには5〜6日かかるなど,ドバトに対しても実用上は問題が多い(清水1988a, b, 1989b)。

 麦の収穫と同時に大豆を播種すれば被害は半減し,麦わらで覆えばさらに被害は低減する(中村・松岡1988,中村・松岡1991,清水1988a, b, 1989b)。これは麦作の多いところではその収穫期にはハトの餌が豊富で,大豆への被害は少なくなるからである。しかし,麦の収穫直前にはむしろ餌が乏しいので注意を要する。大麦が出穂しはじめたころに麦のうね間に大豆を播種する野外網室での実験では被害は対照区よりもむしろ高くなった(中村・松岡1988)。また,地域単位で見ると麦作の多いところで麦後だいずへの食害は減るが,圃場単位で見ると前作が小麦の大豆畑の方がそれ以外の前作の大豆畑より被害が多い(清水ら1988a, b, 1989b)。これは麦あとで大豆は種が遅れやすいことと,麦がハトを誘引するためと考えられる。同様に,同じほ場に再度播くとハトが同じところに誘引されるために出芽前の被害が多くなる(松岡・中村1987,中尾1984a)。いずれにしても,梅雨や作業分散の必要性のため,播種時期の調整だけでは被害は防げない(阿部1979,清水1988a, b, 1989b)ので,状況に応じていくつかの手法を組み合わせることが必要である。

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■ヒヨドリについての文献情報

担当:藤岡
最終更新:2001年12月10日

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愛媛県果樹試験場 (2000) カンキツを加害する鳥類の生態と被害防止に関する研究.平成11年度(1999)四国農業試験研究成績・計画概要集(生産環境・虫害関係),p.愛果-9〜16

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神奈川県園芸試験場三浦分場 (1979) 野菜試験成績 No.25:89-101.

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中村 和雄・佐藤 文男・杉森 文夫・今村 知子 (1989) 外部形態測定値によるヒヨドリの雌雄判別.山階鳥類研究所報告 21:253-264.

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山階 芳麿 (1942) 日本産鳥類の食性調査.鳥 11:1-46.

山階 芳麿 (1949) ヒヨドリの由来に関する一考察.野鳥 14:1-3.

安田 慶次 (1982) ヒヨドリによる野菜の被害.植物防疫 36:60-63.

安延 義弘 (1979) 果樹の鳥害とその対策.果実日本 34(11):34-39

安延 義弘 (1980) 梨栽培における鳥害の防止方法.今月の農薬 1980年6月号:90-95


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■スズメについての文献情報

担当:山口
最終更新:2003年8月6日

1.一般的特徴

(1)生息地

 生息地は人家とその周辺の樹林、農耕地、草地、河原などで、深い森林の奥には入らず、山奥の農耕地のない人家や、人が住んでいない廃村にもいない(内田 1922、山階 1934、中村・中村 1995)。人家密度とスズメの個体数との間に正の相関があった(佐野 1983)。成鳥は定住性で1年中同じ行動圏の中で生活をしているが(佐野 1973)、冬に厳しい環境になる地域では繁殖期に比べて、冬には個体数が減少するため、成鳥も移動することが示唆されている(佐野 1983)。

 豪雪地帯の42集落で行った調査では、スズメが周年生息している4集落には牛舎と養鶏場の存在が確認され、これらは採餌場所としてだけでなく、ねぐら・営巣場所としても利用されていた(二村・大畠 1996)。

(2)食性

 主として種子食で、とくにイネ科、タデ科、キク科などの小粒状の乾いた種子を好む(中村・中村 1995)。冬期はあらゆる種類の雑草の種子を食べ、春期にはその他に木の芽や昆虫も食べる。また繁殖期中には昆虫やその幼虫を大量に取りヒナを育て、秋期には水田および畑に群集して穀類を食べる(山階 1934)。ヒナには大量の鱗翅目の幼虫を与え、ヒナが成鳥するにつれて種子食に変えていくが、このときに雑草の未熟種子をつぶして胚乳を食べさせる(中村・中村 1995)。巣立ちした若鳥は大群で水田を訪れ、イネの未熟な種子をつぶして胚乳を食べる。また刈り取りが終わった水田で大群になり落ち穂を食べる(中村・中村 1995)。

 繁殖期には多量の害虫を食べることが知られており(内田 1922)、スズメを駆除したために害虫の大発生があったと報告されている(山階 1934、山下 1967)。また雑草の種子を主食としていることから雑草防除の効果も大きいと考えられる(山階 1934)。

 スズメの摂食量は稲籾の乾燥種子で1日あたり197粒。30℃、48時間の浸漬処理をした種子で249粒。10mm、20mmまで発芽したものでは238粒であった(千羽 1962)。発芽したものでは胚乳の部分だけを食いちぎり、芽や根はそのまま残してあった(千羽 1962)。乾燥籾と発芽程度の異なる籾を同時に与えると発芽の進んだものは好まなかった(上田・江村 1965b)

(3)採食生態・採食環境

 餌台に現れるスズメの1日内での活動は朝夕にピークが見られた(渡辺 1977、松岡・中村 1984)。採食場所は人家の近くが多く、6地域で繁殖期に調べたものでは50m以内での採食は88.2-100%と高い割合であった(佐野 1979)。都市部と村落部での冬期の別の調査では、10m以内での採食は都市部で97.0%、村落部で97.9%と高い割合であった(佐野 1983)。

2.被害の特徴

(1)水稲乾田直播

 種籾が地表に露出しているほど被害を受けやすく(上田・江村 1965a)室内実験では、播種時の覆土や燻炭で覆った場合でも10mm、20mmでは裸出したまま与えたものと差はなかったが、30mm、50mmの深さでは摂食されなかった(千羽 1962)。また発芽後は20mmまでの深さについては摂食することが分かった(千羽 1962)。

(2)穀類の収穫期

 秋期水田に群がって、稲穂を食べることは昔から知られており、このときの個体数の多いことと、落ち穂を拾うだけでなく、直接穂にぶら下がって籾を食べるために大きな被害となる(山階 1934)。社会的分散を調べた研究では巣立ちした若鳥が8月ごろから夏塒で大集団となり、日中は数百羽ぐらいの集団で水田へ出て過ごした。このような行動は10月頃まで続いた(佐野 1988)。水田地帯におけるスズメの被害は一様に分散するのではなく、休息場所の近くに集中していた(佐野 1973)。被害作物はイネだけでなく、麦類、あわ、ひえなどにも及んだ(上田・江村 1965a)。米、麦作の収穫時の被害は籾の乳熟期から刈り取り後の乾燥期までで、熟期の特に早い品種や遅いものが集中加害をうけやすい(上田・江村 1965a)。

(3)環境

 広大な農耕地において、ライントランセクト法でスズメの分布を調べた研究では、果樹園、畑、水田、建物などがモザイク状に連なっている場所へは頻繁に出現しているのに対し、画一的な水田へは年間を通してほとんど姿を現さなかった(佐野 1984)。これは逃げ場所や隠れ場所が保証されていないためと考えられる(佐野 1984)。

(3)その他

 砂浴びをするために作物の苗を害したり、巣の材料とするため菊などの若葉をむしったり、または鶏舎や禽舎に入って餌を盗んだりといった被害も報告されている(山階 1934)。

3.防除策

(1)耕種的手法

1)水稲乾田直播

 種籾が地表に露出しているほど被害を受けやすく(上田・江村 1965a)、室内実験では20mmの深さに播種したものでは摂食されるが、30mmより深くなると摂食されなかった。(千羽 1962)、別の実験では20mmの深さで加害されなくなり、播種後の湛水の深さも20mm以上で被害が少なくなった(上田・江村 1965b)。20mmを超える深さに播種することにより被害が軽減できると考えられた。また覆土の材料によっても加害程度が異なり、重い土質ほど覆土の効果が大きかった(上田・江村 1965b)。

2)播種・収穫時期を揃える

 熟期の特に早い品種や遅いものが集中加害をうけやすいので(上田・江村 1965a)、収穫時期を揃えるほうがよい。またこのことは播種時についても言えることで、播種時期を揃えることにより、被害の集中を免れることができる。

3)耕種的手法・スズメの生息環境

 水田と集落、水田と果樹園という形で餌場と逃げ場の関係が成立している場所では被害を受けやすい。一方、電線一本、樹木一本ないような大水田地帯には逃避場がないためスズメは年間を通して現れない(佐野 1984)。

(2)忌避剤

 1960年代に様々な薬剤や海外で鳥の忌避剤として用いられている薬剤を用いて忌避効果の試験が行われたが、毒性や残留性、持続性や安定性の問題で有効なものは見つからなかった(千羽 1962、上田・江村 1965b、金谷 1966、山下 1967)。

1960年代になってアントラキノンを主成分とする国産のスズメ忌避剤がはじめて市販され、一部で実用化されたが、効果の安定性に問題があった(山下 1967)。現在スズメのイネ籾用の鳥用忌避剤として登録されているアンレスは、圃場における実験で高い忌避率を示したが、日数の経過とともに摂食されるようになり、絶対的な効果は見られず、またこの濃度ではイネへの薬害が見られた(河合 1971)。

 スズメは強い警戒性をもつため、無毒であろうと籾に異物が付着しているだけで忌避反応を示した(上田・江村 1965b)。ただし、いったん無害であることが分かった場合には忌避反応は見られなくなると思われる。一方、様々な色素を付着させた籾を同時に与えた場合、色による嗜好性の違いはみられなかった(上田・江村 1965b)。味覚では辛み、苦みをやや嫌ったが顕著な傾向はみられず、においに対しても忌避反応は見られなかった(上田・江村 1965b)。

 忌避剤の効果は,威嚇装置の効果と同様に,周辺状況や鳥の種類によって大きく左右される。残念ながら,上に挙げた試験例では方法がまちまちなので,効果を薬剤間で比較することはできない。また,挙げられた化学物質には現在では使用がいっさい禁じられているものや,鳥害忌避剤としての登録がなく,試験研究機関以外では使用できないものが含まれているので,注意されたい。

(3)爆音器

過去において、一時は各種の爆音器が発表されたが、スズメは慣れやすい性質のため、一時的には効果はあっても、日数がたつと慣れてきてしまい、爆音器周辺の小範囲に限られるようになった(金谷 1966)。

(4)鳴子・かかし

スズメの被害対策として鳴子・かかしなどの駆除法が考案された(山階 1934)。

4 文献リスト


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■ムクドリについての文献情報

担当:山口最終更新:2003年8月6日

1.一般習性

 繁殖期中はつがいごとに生活しているが、ヒナが巣立つとヒナを連れて家族ごとに生活し、夏の末からこれらの家族が集まり次第に群れの大きさを増す(山階 1934)。夏ねぐらは秋には解消し、秋から冬にかけては突発的にねぐらが出現し、短期間に消失する数百羽から時には数千羽にも及ぶ大集団のねぐらをつくる(中村・中村 1995)。

2.食性

 昆虫、クモ、腹足類、両生類、ならびに液果を食べる(小島 1929、山階 1934、黒田 1956a、田原 1974、坂本 1981)。特に育雛の際は主として昆虫およびその幼虫を食べることから、害虫駆除に大きく貢献していると考えられる(山階 1934、黒田 1956a、安延 1983)。志賀高原ではヒナに与えた餌の62.5%が昆虫であった(田原 1974)。果実も好んで食べられる(黒田ら 1986)。秋から冬にかけては液果の類も食べるが、地方によっては柿や桃などの果樹類を食べて被害を出す(山階 1934)。冬期には水田などで稲株中に潜伏している昆虫を食べたり(山階 1934)、土の中にくちばしをさし込むようにして畑や草地の昆虫などを食べる(中村・中村 1995)。繁殖期には営巣場所から100-500m離れた採食地まで出かけ(黒田 1959)、冬にはねぐらから10-20kmも離れた採食地へも出かける(中村・中村 1995)。

 果樹への被害よりも冬期に水田などで害虫を食べることによる害虫駆除の効果が大きいとされ、古くは重要な益鳥として保護されてきた(山階 1934)。繁殖期にはキャベツ畑でモンシロチョウの幼虫を盛んに食べているという報告もある(黒田 1956a)。

3.被害の特徴

1)全般的な特徴

 ムクドリは大群で果樹園に飛来して食害するので、被害は大きいものとなる(安延 1983)。人間社会との関係が密接なために、10mくらいに近づいても逃げないことが多く(安延 1983)、防除を難しいものとしている。アンケート調査によると被害は北海道から佐賀県までほぼ全国に及ぶ(黒田ら 1986)。加害作物は果樹で多く、ブドウ、ナシ、カキ、モモ、イチジク、リンゴ、おうとう、イチゴ、スモモ、メロン、ウメと多岐に渡り、全て果実が加害されるが、果実以外ではナシ、ブドウ、サクラ、リンゴ、ウメで花芽、蕾、芽への加害が報告されている(黒田ら 1986)。ミカンや葉菜類、イネ、ムギなどへの被害の報告もあるが、これらは他の鳥による加害の可能性がある(黒田ら 1986)。

2)ナシへの被害

 収穫期の果実を加害する鳥には、ムクドリ、オナガ、ヒヨドリ、カラス類などがあげられ、ムクドリのナシへの加害は全国的に発生している(安延 1983)。収穫の始まる2?3週間前から果実を加害する。神奈川県の例では極早生の品種「長寿」が7月前半から食害が始まり、次々と収穫期を迎える別品種を加害するが、8月中旬を過ぎるとナシ園への飛来は極度に減少し、「幸水」の収穫期である8月中旬?下旬までで、それ以降はオナガ、ヒヨドリの被害が増加する(安延 1983)。

 ナシの被害には品種間でかなりの差が認められる。すなわち長十郎や二十世紀などの在来種はほとんど被害を受けないのに対し、近年改良された新水、幸水、豊水などが選択的に被害を受けている。これらの改良種は在来種に比べ一般に糖度が高く、果肉が柔らかい。このように鳥害の増大は品種改良と無縁ではない(坂本 1981)。

 ムクドリは、早朝ねぐらよりナシ園周辺まで大きな群れで飛来し、ナシ園周辺で数群に分散して侵入することが多い(坂本 1981、安延 1983)。ムクドリの採食物の大部分はナシ園に多発生するセミ類であることが多く、その合間にナシを加害する(坂本 1981、安延 1983)。1つの果実を完全に食べることは少なく、次から次へと果実に穴をあけていく場合が多い。また園内で摂食行動をする間に、爪で果実に傷をつけることも多く、商品価値の低下、腐敗の原因となる(安延 1983)。

 ナシの果実の熟期になると、夜間にアケビコノハなどの蛾が飛来し、口吻を差し込み、果汁を吸い、その部分がスポンジ状になり、そこから腐敗が始まる。この腐敗し始めた部分をムクドリがつつくため、蛾による被害と鳥の被害が混同されやすい(坂本 1981)。防鳥網により完全に鳥が入れなくなったナシ園でも約7%の果実に害虫による傷がみられた(坂本 1981)。飼育ムクドリを用いて、何らかの原因で腐敗が始まったナシと新鮮で無傷の実を同時に与えた実験では、腐敗が始まったナシのみをつついたが、新鮮な実のみを与えた場合には、その実をつついたという結果を得た(坂本 1981)。

3)ムクドリが食害しない果実

 ムクドリはかんきつ類やパイナップル、バナナなどに多く含まれるショ糖を分解する酵素(スクラーゼ)を持っていない(Lane 1997)。一方、ブドウやかき、ナシ、りんご、サクランボなどはほとんどの糖分が単糖類(ブドウ糖、果糖)なので、ムクドリは好んで食べる。従って、ムクドリはかんきつ類への被害は出さないことになる。ムクドリのかんきつ類への被害が報告されることもあるが、他の鳥種(ヒヨドリなど)と間違っているのであろう。

4.防除策

(1)遮断

 果樹園を完全に網で被覆して、物理的に侵入阻止を図る方法が最も効果的である(黒田ら 1986、安延 1983)。果樹園を網で完全に覆うには、果樹や果樹棚に及ぼす影響、安全性や作業性などに問題を生じるので、網の材質や被覆方法も含めて十分な検討が必要である(安延 1983)。完全被覆が容易に行えるように支柱や網張り棚を設置してしまうのがよい(安延 1983)。

 網目は基本的にムクドリが侵入できない大きさならばよいことになるが、果実吸蛾類やカメムシの被害防止、風害防止、雹害防止などの多目的利用を考えた方が経済的なので、9-10mm目の結節網かラッセル織網がよい(坂本 1981、安延 1983)。網の材質は耐久性、作業性、経済性などから、ポリエチレン製の軟質の糸が適当である。糸は単繊維で太さは結節網では1000デニール程度、ラッセル織網では400デニール程度は必要である(安延 1983)。

 防鳥網の使用で問題となるのは、専用の網張り棚を設置するために、網代を含めると施設に多額の費用がかかることである(安延 1983)。また網の耐用年数が3-5年と短く、短年月で更新が必要なことである(安延 1983)。

 さらに網目の小さな防鳥網の使用などにより、果樹園内への透光率が80%以下に低下すると、果実品質や樹体に影響が出てくることが分かっている(安延 1983)。ムクドリの害虫防除の益性と網による日照不足を解消するために被害時期だけ網を張るのがよい(坂本 1981)。

(2)威嚇防除(追い払い装置)

1)回転式防鳥器

 県園芸試験場と(株)共立で開発した防鳥器で、半径5mのひもを遠心力で放出して、ムクドリの直接侵入を阻止するとともに、警戒心を起こさせるもので、果樹園への設置当初は10-20aあたり1基で完全に侵入を阻止するが、徐々になれを生じ、使用後3-4年を経過すると、完全防止ができる範囲は半径10m程度にまで後退する。したがって、10aあたり最高4基は必要となり、経済性の面で問題が残る(安延 1983)。

2)爆音器、複合型爆音器

爆音器は多くの地域で使われているが、慣れのために効果が一時的であることが多い(坂本 1981、黒田ら 1986)。県農試で爆発音とともに板や旗が打ちあがって落ちてくる複合型爆音器の効果を試験したものでは、設置初年度は見通しのよいところで100m以上離れたところでも侵入加害を防止したが、2年目になると急速な効果の減退が見られ、有効半径は20m程度に低下し、最終的には10m程度になると考えられた(安延 1983)。またこれらの爆音を利用した防除機器は騒音公害を伴うので注意が必要である(坂本 1981)。

3)目玉風船

 カイコに様々な大きさの目玉模様を貼り付けたところ、大きいものほどムクドリは攻撃しなかった。また三角形や四角形や十字形よりも目玉模様をもっとも避けた(城田 1984)。この実験結果をもとに2m60cmの風船に60cmの目玉模様をつけた風船を用いて果樹園(モモ)で防除実験を行った。モモの熟期前のムクドリが飛来していない時期から打ち上げたが、ムクドリはまったく飛来しなかった。次にブドウ園でムクドリの食害が出始めてから同様の風船を打ち上げたが、その後ムクドリの飛来は見られなかった(城田 1984)。その後、この風船よりも小型の目玉風船が市販されている。目玉風船も他の威嚇型の防除装置を同様、設置当初は効果が認められることもあるが、設置期間が長くなればなるほど、慣れが生じ効果がなくなることを注意したい。

4)その他の防除機器

 実物そっくりに作り上げたハイタカの模型で羽ばたきもするもの、蚊取り線香の煙、テープ、フラッシュナルコなどは、いずれも設置時に一時的な効果が認められる程度で、有効な手段とは言えない(安延 1983)。これらの威嚇機器は、それまで何も防鳥対策を講じていなかったところや、果樹園の周辺に安全な餌場が多くあるようなところでは、意外な効果を発揮することもある。ムクドリの目先を変えるためにいろいろ組み合わせ使用するとともに、その効果を過信しないことがこの種の防除機器の使用にあたっては大切である(安延 1983)。

(3)忌避剤

パラトリー(無登録)などの忌避剤は防除効果がない(安延 1983)。

(4)銃器

 多くの地域で銃による駆除を主としながら、爆音器や防鳥網も含めた方法で実施されているが、銃器は常に効果的であるわけではない(黒田ら 1986)。防除効果を上げるためには、無差別な射殺は慎んだほうがよい(坂本 1981)。

(5)傘、袋かけなど

 ムクドリは袋の上からでも食害するし、傘かけでも果実が見える状態では確実に食害し、ほとんど防除効果は認められない(安延 1983)。袋かけにより防除をするのであれば、形状や材質を改良する必要がある(坂本 1981)。

5 文献リスト


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■カラス類についての文献情報

担当:吉田
最終更新:2009年9月25日

1 食性

 胃内容物の乾燥重量において動物質はハシブトガラスで4割,ハシボソガラスで3割であり,ハシブトガラスのほうが動物質の餌を好み,残飯類の摂食も多い(犬飼・芳賀 1953)。植物性食餌のなかでは,ハシブトガラスでは樹木種子の構成比が高く,ハゼノキ科,サンショウ,クワ,ミズキ等が認められ(犬飼・芳賀 1953; 池田 1957),ウルシ属は果肉部分に脂肪を多く含むため好まれると考えられた(上田・福居 1992)。ハシボソガラスの植物性食餌には稲籾が多く,6,7月を除き3割から8割の個体に検出された(池田 1957)。両種とも稲籾および麦類を多く摂食するが,大部分は収穫残渣等である(犬飼・芳賀 1953; 池田 1957)。

 飼育下の食物選好性試験では,両種とも各種穀類の中でトウモロコシをもっとも好み,えん麦がこれに次ぎ,ついで小麦,稲籾であった(犬飼・芳賀 1953)。牛用の濃厚飼料の主成分であるトウモロコシ,大麦,綿実,ペレットのなかでは,トウモロコシを有意に多く採食し,大麦と綿実はほとんど採食されなかった(北崎・谷田 1996)。

2 被害の特徴

 トウモロコシの播種期被害は,出芽当日から出芽後10日頃までが多い(渡辺 1990)。被害発生は,北海道では5月初旬播きで少なく,6月以降に多発する(芳賀 1952)。千葉県では5月中旬播きで被害が少なく,神奈川県では5月中下旬播きで少なかったが,被害発生時期の年次による違いは大きい(渡辺 1990; 川西ら 1980)。

 葉菜類ではキャベツ,はくさい,根菜類ではばれいしょ,果菜類ではすいか,かぼちゃ,きゅうり,トマト,なす等が加害され,果樹類も加害される(犬飼・芳賀 1953)。

 北海道ではロールパックサイレージのラップフィルムが破かれる被害が最も多く,果樹,デントコーン,テンサイへの被害がそれに次ぐ(玉田 1998)。

3 防除策

(1)播種深度の調節

 播種期のトウモロコシでは,3cm強の普通播にくらべ,5〜6cmの深播では,苗の生存率,被害株の再生割合とも好結果が得られ,生育の遅れもほとんどなかった(渡辺 1990)。6〜9cmの深播きでもよい(水口 1980)。

(2)忌避剤

 鳥用忌避剤であるキヒゲン,アンレス(ともに有効成分チウラム),およびニコチンによる種子処理でトウモロコシの被害防止効果は認められなかった(渡辺 1990)。ただし引き抜かれた苗の種子が食べられる割合はキヒゲンまたはアンレス処理では少なかった。エンドスルファン(ベンゾエピン)浸漬処理によるトウモロコシ種子の食害防止効果が示唆されている(松本ら 1984)が,毒物相当であり我が国では認可されない。

(3)テグス

 トウモロコシ播種期に,6uのプロットの周囲および対角線上に高さ25cmでテグスを張ったところ,被害が避けられた(渡辺 1990)。水田に放したアイガモ雛の食害を,4m間隔で2辺の畦に設置した高さ1.2~1.5mの支柱にジグザグにテグスを張ることで防いでいる(古野 1997)。

4 文献リスト

* この資料を元にした総説・文献リストの発表や無断転載は,堅く禁じます。


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■その他鳥害一般についての文献情報

担当:吉田
最終更新:2009年10月9日

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