1. |
分げつ発生の特徴(表1)
1次分げつは2〜7号、2次分げつは3〜5号が発生するが、1次分げつの2号は発生数が少ない。穂へ有効化するものは、1次分げつの3〜6号が多く、1次分げつの7号や2次分げつは少なく無効茎となるものが多い。 |
2. |
葉の伸展と分げつ発生の関係(表2)
概ね片山の同伸葉理論に適合し、主稈の第N葉の伸展時期に、1次分げつはN−3号2次分げつはN−6号分げつが発生する。このため、無効茎となるものが多い1次分げつの7号や2次分げつは主稈葉数8.1〜9.0葉の期間以降に発生する。 |
3. |
理論上の分げつ数の増加(表3)
秋田県の標準的な耕種条件(栽植密度21.2株/m2、4個体/株植え、全層施肥)では、片山の同伸葉理論から、3号以降のすべての1次分げつが発生する場合、主稈葉数7.1〜8.0葉の期間までは、茎数は1葉増えるごとに85本/m2づつ増加する。主稈葉数8.1〜9.0葉の期間以降は2次分げつの発生が加わるため、2次分げつが各節位1本づつ発生する場合、茎数は1葉増えるごとに170本/m2づつ増加する。 |
4. |
中干しの開始適期
秋田県稲作指導指針では、あきたこまちで目標収量570kg/10aを確保するための目標穂数は、県北で454、中央で440、県南で415本/m2である。表3より、主稈葉数8.1〜9.0葉の期間に茎数は509本/m2となり目標穂数を越えるので、この期間に中干しを開始する。 |