農産安全管理課は、平成15年7月、農林水産省の組織再編の際に誕生した新しい課です。この課では、肥料や農薬の登録・取り締まり、農地の土壌汚染、アフラトキシンなどの毒素による農産物の汚染や組換え体農産物のリスク管理などを所掌(しょしょう)しています。農業環境技術研究所とはドリン系農薬の残留問題、農地のカドミウム汚染および組み換え作物の生態系影響評価などについて、個別に情報を交換してきました。今回、初めて農産安全管理課と連絡会を開催し、関係者が一堂に会して、行政施策上の懸案事項や最新の研究成果について紹介するとともに、意見交換をおこないました。その概要は以下の通りです。
日時: 平成17年10月21日(金) 13:30 − 17:30
場所: 経済産業省別館 817会議室
出席者
農産安全管理課: 嘉多山 課長、横田 農薬対策室長以下19名
農林水産技術会議事務局: 長谷部 研究開発企画官以下3名
生産局農産振興課: 鈴木 課長補佐
農業環境技術研究所: 上路 理事、宮下 企画調整部長、谷山 研究企画科長、
議事
1.農産物のリスク管理等を巡る状況について (農産安全管理課 瀬川 課長補佐)
1) 農林水産省及び厚生労働省における食品の安全性に関するリスク管理の標準手順書
2) サーベイランス・モニタリングの計画・実施及び結果の評価・公表に関するガイドライン
3) 食品安全緊急時対応マニュアル
2.各危害要因ごとの行政の取り組みと研究の状況について
1) 遺伝子組み換え作物
(1) 遺伝子組み換え作物のリスク管理の現状と課題 (農産安全管理課 藤河 課長補佐)
(2) 遺伝子組み換え作物の生態系影響評価に係る研究と課題 (岡 部長)
2) 環境汚染物質
(1) 環境汚染物質のリスク管理の現状と課題 (農産安全管理課 瀬川 課長補佐)
(2) カドミウム汚染農地の修復技術に関する研究の進捗状況 (小野 グループ長)
3) 農薬
(1) 農薬のリスク管理の現状と課題 (農薬対策室 東野 課長補佐)
(2) 農薬等の生態影響評価と曝露評価 (與語 グループ長)
(3) キュウリにおけるディルドリン吸収抑制技術およびマイナー作物のグループ化に関する研究 (遠藤 センター長)
3.総合討議
−農産物のリスク管理に関する研究と行政の連携について−