9月21日、農業環境技術研究所は、相互の研究連携によって科学技術・学術研究の発展をめざすため、豊橋技術科学大学 と連携推進協定を締結しました。調印は、農業環境技術研究所において、同研究所の佐藤洋平理事長と豊橋技術科学大学の西永頌学長によって行われました。
農業環境技術研究所は、農業環境のリスクの評価とリスク管理技術の開発、自然循環機能の発揮に向けて農業生態系の構造・機能を解明する研究、これらの技術開発や研究を支える基盤的研究など、農業環境に関するさまざまな研究を展開しています。
一方、豊橋技術科学大学は、集積回路、バイオ、情報、制御、環境技術など多くの分野で研究蓄積を有する工学系の大学です。同大学はこうした技術の蓄積と、日本有数の農業地帯である地元愛知県の農業を背景に、わが国における次世代型農業技術システム・エコ地域創出とそのための人材育成をめざして、「先端農業・バイオリサーチセンター」を設置しました(10月1日)。
今回の連携推進協定では、バックグラウンドの異なる農業環境技術研究所と豊橋技術科学大学(先端農業・バイオリサーチセンター)とが協力して、「農」と「工」の連携による農業環境研究の新たな展開をめざします。
すでに、農業環境技術研究所と豊橋技術科学大学は、化学物質の動態モデルの開発に関する共同研究を推進しており、この協定によって、研究者の交流や研究・技術情報の交換がさらに進むと期待されます。また、農耕地の肥料窒素による地下水などへの影響評価、化学物質で汚染された土壌の修復技術の開発、地理情報システムを用いた環境資源の評価手法の開発などの研究が、双方で独自に進められており、これらの分野においても共同研究を実施できる可能性があります。
協定の詳細については、 9月21日の農業環境技術研究所プレスリリース をご覧ください。