2月25日、つくば農林ホール(農林水産技術会議事務局筑波事務所) において、第26回土・水研究会 「窒素・リンによる環境負荷の削減に向けた取り組み」 を開催します。
平成17年に 「新たな食料・農業・農村基本計画 (対応するページが見つかりません。2012年1月)」 が閣議決定され、「環境保全を重視した施策の展開」 が示されたことは画期的なできごとでした。この計画に基づいて、農林水産省は19年度から 「農地・水・環境保全向上対策」 を実施し、水質保全を目的とした化学肥料の低減、浅水・無代かきによる濁水流出抑制など先進的な営農活動に対して交付金を支払うなどの取り組みを進めています。
一方、滋賀県が16年度から先行的に進めている 「環境農業直接支払制度」 においては、滋賀県農業技術振興センターが取り組んできた環境負荷低減技術の体系化と評価手法が、施策の根底にあります。滋賀県の取り組みの基盤になったのは、土・水の研究者が積み上げてきた水環境保全のためのモニタリングやモデリングの手法であり、現場に即した対策技術です。
本研究会では、ヨーロッパ連合の農業環境政策におけるクロスコンプライアンスと環境支払いの背景と考え方を知り、日本における窒素・リンによる環境負荷の削減に向けた施策の進捗(しんちょく)状況と課題を論議します。さらに、研究機関が実施している最新の研究成果を紹介することによって、土・水の研究者が農業環境政策に果たす役割を展望します。
開催日時: 2009年2月25日(水曜日) 10:00−16:40
開催場所: つくば農林ホール (農林水産技術会議事務局筑波事務所)
(茨城県つくば市観音台2−1−9)(周辺地図と交通案内) (最新のURLに変更しました。2012年1月)
主催: 独立行政法人 農業環境技術研究所
参加: 無料 (事務局 へ事前の参加申し込みをお願いします)
プログラム
10:00−10:10 あいさつ
農業環境技術研究所 理事長 佐藤 洋平
10:10−10:30 開催趣旨について
農業環境技術研究所 菅原 和夫
10:30−11:15 ヨーロッパ連合の農業環境政策: クロスコンプライアンスと環境支払
学習院女子大学 荘林幹太郎
11:15−12:00 琵琶湖集水域における環境負荷低減技術の体系化と環境農業直接支払制度の検証
滋賀県農業技術振興センター 柴原 藤善
12:00−13:00 昼食
13:00−13:35 「農地・水・環境保全向上対策」の進捗状況と今後の展望
農林水産省農村振興局 秋山 憲孝
13:35−14:10 硝酸性窒素の地下水到達時間の面的予測
農業環境技術研究所 加藤 英孝
14:10−14:45 土地利用連鎖系における脱窒能の面的評価と水田農業の役割
愛知県農業総合試験場 今井 克彦
14:45−15:00 休憩
15:00−15:35 土壌侵食ポテンシャルの広域評価とリンの流出
農業環境技術研究所 神山 和則
15:35−16:10 豚舎汚水からのリンの除去回収とその利用
畜産草地研究所 鈴木 一好
16:10−16:40 総合討論
農業環境技術研究所 菅原 和夫
参加申し込み・問い合わせ先
〒305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3
農業環境技術研究所 物質循環研究領域長 菅原和夫
電話/FAX: 029-838-8322
E-mail: sugahara@niaes.affrc.go.jp