2009年11月17日(火曜日)、ピアザ淡海滋賀県立県民交流センター(滋賀県大津市)において、農業環境技術公開セミナー in 滋賀 「地球温暖化と水環境を考える」 が開催されました。
この公開セミナーは、さまざまな農業環境問題のうち、地球温暖化対策と水環境への負荷削減を取り上げ、研究者と農業現場からの参加者の理解と連携・協力の推進を図るため、滋賀県と独立行政法人農業環境技術研究所が共催したものです。滋賀県庁・試験場関係者29名、農業関係団体から14名、農業者・市民21名、農環研から9名など77名が参加しました。
農業環境技術研究所から、「地球温暖化が作物生産に及ぼす影響」、「水田からのメタンの発生を抑える水管理」、「水環境への窒素流出を抑える水田農業」について、滋賀県農業技術振興センターからは「農地土壌の炭素貯留」と「環境こだわり農業の取り組みによる水稲作付期の流出負荷削減効果」について講演がありました。討議の時間は十分ではありませんでしたが、中干しの効果やリスクのトレードオフについて、環境影響を総合評価する方法についてなど、活発な質疑が行われました。
また、講演会場となった大会議室前のホールでは研究成果のポスター発表が行われました。農業環境技術研究所と滋賀県農業技術振興センター、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター、滋賀県畜産技術振興センターで実施されている、地球温暖化対策や環境負荷削減などの研究の最近の成果が発表され、一般の参加者からは、普段マスコミや講演会などで聞く内容とは違う切り口の発表があり、新鮮だったとの声も聞かれました。
農業環境技術研究所が県と共催して行う「出前セミナー」は、昨年(2008年9月)の 福島県での開催 に続いて2回目です。研究所の研究成果や開発技術を広報・普及するともに、地域県民の生の声を聞き、研究に反映させる貴重な機会といえます。農業環境技術研究所では、次回の農業環境技術公開セミナー開催に向け、開催地などの検討を始めています。
写真1 講演会場(ピアザ淡海大会議室)
(農業環境技術公開セミナー in 滋賀)
写真2 研究成果のポスター発表
(農業環境技術公開セミナー in 滋賀)