サイエンスキャンプは、日本国内の高等学校・中等教育学校後期課程または高等専門学校(1〜3学年)などに在籍する生徒を対象とする「科学技術体験合宿プログラム」です。独立行政法人科学技術振興機構が主催し、全国の研究機関や大学が受入機関となって行われています。
農業環境技術研究所は、2012年のサマー サイエンスキャンプを、8月1日(水曜日)から8月3日(金曜日)までの3日間にわたって実施します。今回は「昆虫の行動とフェロモンについて調べてみよう」(6名)と、「化学の力で役立つ水のサバイバル術」(6名)の、2つのコースで、研究者がどのようにして農業環境の研究に取り組んでいるかを体験してもらいます。
プログラムの概要
Aコース:「昆虫の行動とフェロモンについて調べてみよう」では、昆虫の行動を触発するフェロモンの分析とそれに対する昆虫の応答行動の観察を実習し、生物現象を目の当たりにした時の驚きや感動を体験してもらいます。また、フェロモンをはじめとする化学物質による生物間相互作用の研究は、化学生態学と呼ばれ、化学と生物学の両方の知識・技術を駆使して研究が進められています。その一端を紹介することで、教科書の分野にとらわれない研究があることを伝え、研究開発の自由さや可能性を実感してもらいます。
Bコース:「化学の力で役立つ水のサバイバル術」では、研究所が開発した微粉末活性炭錠剤と微粉末ゼオライト錠剤を使って、環境中の水に含まれる汚染物質を浄化する実験を行い、その仕組みを学んでもらいます。水は、私たちの生活や農業活動にとって不可欠ですが、ほとんどが海水や極地の氷として存在し、地球上で利用可能な淡水は、わずか 0.0001 %しかありません。さらに、農薬や重金属などの有害化学物質は、汚染源にとどまらず広い範囲に影響を及ぼすことが知られています。そのため、安全で豊富な水を確保することが、世界共通の課題となっています。
応募方法
サマー サイエンスキャンプ2012への参加を希望される方は、サイエンスキャンプ募集案内ページ にある募集要項の内容をよく確認し、応募締め切り日(6月14日)までにサイエンスキャンプ事務局に申し込んでください。
これまでのサマー サイエンスキャンプ