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研究目的 |
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化学物質の中には、ダイオキシン類、カドミウムのように環境中に長期間残存し、食物等を通じて人の体内に蓄積されるため、そのリスク管理が必要なものが存在する。国内外において、安全性に対する意識・関心が高まる中、カドミウムについては、国際的な安全基準の強化の動きが活発化しており、我が国においても基準が強化・制定された場合、コメを始めとして農産物の生産における安全性確保の取組みが強く求められることとなる。また、13年5月には、残留性の高い農薬等の化学物質の汚染から人の健康及び環境を保護することを目的とした「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(POPs条約)が採択され、残留性の高い有機汚染物質の動態を十分に把握することが国際的に求められつつある。
このため、これらの有害化学物質について、農林水産生態系における動態の把握、生物・生態系への影響評価、さらには、バイオレメディエーション(生物を用いた環境修復技術)を始めとした分解・無毒化技術の実証研究等を通じたリスク低減化技術を開発していくことにより、農畜水産物の安全性確保に資する。 |
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研究内容 |
(1) |
汚染実態及び動態の把握 |
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化学物質の高感度分析法の開発、土壌、水、大気及び生物における化学物質の動態解明、化学物質の動態シミュレーションモデルの開発 |
(2) |
農林水産生態系に対する影響評価手法の開発及びリスク評価 |
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化学物質の生物に対する作用機構の解明、化学物質の影響評価手法の開発、化学物質のリスク評価法の開発 |
(3) |
有害化学物質の分解・無毒化等を通じたリスク低減化技術の開発 |
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環境中における化学物質分解機構の解明、化学物質の汚染拡散防止技術の開発、化学物質の分解無毒化技術の開発、生物を用いた土壌からの回収技術の開発 |
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3 |
研究達成目標 |
(1) |
農林水産生態系における有害化学物質の動態の解明 |
(2) |
有害化学物質の生物・生態系への影響評価及びリスク評価法の開発 |
(3) |
有害化学物質の分解・無毒化技術及び農作物可食部への移行抑制技術の開発 |
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4 |
研究実施期間 |
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平成15年度〜19年度 |
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5 |
推進体制 |
(1) |
チ−ム構成 |
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カドミウムチーム |
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低吸収・土壌修復サブチーム |
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資材・土壌管理サブチーム |
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有機化学物質チーム |
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リスク評価サブチーム |
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リスク低減化サブチーム |
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(2) |
参画研究機関 |
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農業環境技術研究所、農業・食品産業技術総合研究機構、農業生物資源研究所、森林総合研究所、水産総合研究センター |
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再委託先 |
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都道府県、大学、民間 |
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年次計画 |
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