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最終更新2005年10月4日






栄養塩類研究グループーセミナー
  日 時 : 10月11日(火) 11:00~  
  場 所 : 5F 中会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
Nutrient cycling in grassland and the development of amodelling system (SYMS-DAIRY) to define sustainable dairy systems for the UK.Prof. D. Scholefield
(Leader of the Nutrient Cycling and SystemsModelling Team, IGER)
鈴木
838-8323
板橋
838-8327
内   容
 D. Scholefield教授はIGER(Institute of Grassland and Environmental Research, North Wyke, UK)の研究リーダーとして1)環境パラメータ測定法の研究,2)草地システムにおける炭素・エネルギーフロー解析,3)持続的草地システムのモデル化,4)窒素循環モデルの改良,5)植物が土壌物理性・微生物活性・環境インパクトに与える影響解析,6)土壌のもつ地球温暖化ガスのソース・シンク機能解析,7)土壌のオゾン生成に関する研究,等を行っています。このほか,これまでに行った研究としては8)窒素無機化・有機化の測定法の開発,9)草地における窒素循環推定モデルNCYCLEの開発,10)草地における窒素肥効に基づいた施肥標準の策定,11)土壌中の無機態窒素の簡易測定法の開発,12)草地排水の有機態窒素の研究などがあります。窒素循環モデルの開発者として世界に知られた研究者です。




有機化学物質研究グループセミナー
    日 時 : 10月11日(火) 16:00~17:00
    場 所 : 5F 中会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
中国南部、珠江三角州における有機塩素農薬の地域循環
Regional cycling of organochlorine pesticides in the Pearl River Delta, South China
張 干(Gan Zhang)教授
(中国科学院広州地球化学研究所 国家重点研究室)
小原
838-8306



第469回気象談話会
    日 時 : 10月20日(木) 16:00~17:00
    場 所 : 1階 153室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
高知県の稲作における高温障害の現状と対策坂田 雅正
(高知県農業技術センター作物園芸部)
吉 本
838-8205



平成17年度第5回
微生物・小動物研究グループセミナー
    日 時 : 10月24日(月) 16:00~17:00
    場 所 : 5階 547室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
土壌くん蒸処理が微生物群集と植物病原菌の動態に与える影響解析
Impact of soil fumigation on soil microbial community and plant pathogens
星野(高田)裕子 松 本
838-8267
内   容
 病害防除の目的で幅広く用いられている土壌くん蒸は、植物病原菌への直接的な影響に加え、その他の微生物群集へ影響することで、間接的な影響をあたえる。ここでは、くん蒸処理による影響から病原菌と微生物群集の関係を考える。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
発病抑止土壌に関する研究の現状
Studies of suppressive soils to soilborne diseases
塩見 敏樹 松 本
838-8267
内   容
 土壌病害の発生が抑止される現象は、非宿主植物との輪作、無機・有機質肥料の施用などによっても生じるが、土壌の持つ固有の性質によって抑制される現象が存在し、このような土壌は発病抑止土壌と呼ばれている。このような発病抑止土壌は、土壌病害の生物的、生態的防除への研究素材を提供するものと期待され、多くの研究が行われてきた。現在、環境DNAによる研究の場の1つとして考えられている発病抑止土壌についてのこれまでの研究を紹介する。




植生研究グループセミナー
    日 時 : 10月27日(木) 15:00~
    場 所 : 5F 中会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
高山植物ミヤマキンバイの発芽特性の種内変異と遺伝的分化-風衝地と雪田の比較-
Phenotypic variation in germination characteristics and genetic differentiation of Potentilla matsumurae (Rosaceae) between alpine fellfield and snowbed populations
下野 嘉子 平舘
838-8246
内   容
 種子の発芽時期を決定する発芽特性は、後の生存率に多大な影響を与え、植物の適応度を大きく左右する重要な性質である。よって、実生の生存率の高い時期に発芽を限定するメカニズムが、各ハビタットごとに選択されてきたと考えられる。高山帯の環境条件は、地形や斜面方向によって生じる積雪量の違いによって局所的に大きく変化する。そこで、北海道・大雪山系の隣接する風衝地(山頂や尾根すじなど、風が直接あたり、雪がほとんど積もらない場所)と雪田(風下側の雪のふきだまる場所)において、フィールド調査と室内実験を組み合わせ、高山植物の発芽特性、実生の定着様式、遺伝構造について明らかにすることを目的に研究を行った。
 風衝地から雪田まで、雪どけ時期の異なる多様な環境に生育することができるミヤマキンバイ(Potentilla matsumurae)を用いて、風衝地と雪田間の相互播種実験を行った。これにより、ハビタット固有の実生の出現パターン、生存パターンが存在することが明らかとなった。風衝地個体群種子は、雪田個体群種子より発芽開始が早く、生育シーズンを通して発芽が見られた。2年間の実生の生存率は、雪田では60-70%だったのに対し、風衝地では10%と低く、風衝地では乾燥、厳冬などの環境ストレスが強いことが示唆された。風衝地に播種された雪田個体群種子から発芽した実生は、発芽時期が遅く、越冬に必要な生長量を確保できずに全て死滅した。一方、雪田に播種された風衝地個体群種子から発芽した実生は高い生存率を示したが、2年間で獲得したバイオマスは雪田個体群種子由来の実生より有意に少なく、さらに長期にわたって観察すると光競争によって排除されていく可能性がある。
 このような実生の出現パターンが、どのような発芽特性によってもたらされたのかを、室内における発芽実験により調べた。風衝地個体群種子は、平均温度が低くても25度以上の高温が組み合わさった変温条件下で発芽可能だったのに対し、雪田個体群種子は、平均温度12度以下ではほとんど発芽できなかった。風衝地個体群種子の発芽特性は、平均気温が低く日変動の大きな生育期初期の発芽開始に貢献していると思われる。
 このような種内変異が存在する個体群間に遺伝的な分化が生じているのかを確かめるためにアロザイム分析を行った。2つの遺伝子座にハビタット特異的なバンドパターンが認められ、個体群間の分化程度は大きいことが示された。
 この研究により、高山帯の隣接しあう風衝地と雪田間で、発芽時期に作用する選択圧が異なり、発芽特性が種内で分化していることが示された。雪どけ傾度が作り出すミクロスケールでの生育環境の変化は、種の分布を規定しているだけでなく、同一種内においても遺伝的に分化した様々な集団を維持し、高山帯に多様性をもたらしていることが示された。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
内蒙古シリンゴル草原における農耕が植生におよぼす影響
The effects of farming on grassland in Inner Mongolia, China
川田 清和 平舘
838-8246
内   容
 現在、半乾燥地域の自然草原において、生態系のバランスを無視した土地利用が沙漠化の進行を助長している。これまで沙漠化の原因として過放牧に関する研究が多く行われてきたが,農耕が草原におよぼす影響については未解明な部分が多い。そこで本研究は、中国内蒙古自治区シリンゴル草原において、農耕地の存在が草原植生にどのように影響するか明らかにすることを目的とした。本研究ではシリンゴル草原に分布する典型草原と草甸草原を調査対象地域とし,それぞれで農耕が草原植生におよぼす影響を検討した。
典型草原における農耕が草原植生におよぼす影響は次の通りであった.
①典型草原で行われている農耕が放棄された後,種組成はCleistogenes squarrosaが優占するようになり,Salsola collina,Artemisia frigida,Leymus chinensisが優占する典型草原と異なる.
②典型草原で行われている農耕が放棄された後,激しい風食によって沙坑が発生すると,種組成は耐乾性のElymus dahuricusや畑雑草のConvolvulus arvensisに置きかわり,出現種数や植被率なども放棄農耕地や典型草原と明らかに異なる.
③沙坑の種組成の違いは,そこから家畜を排除するか否かで生じる.
草甸草原における農耕が草原植生におよぼす影響は次の通りであった.
①草甸草原内の農耕地からの土壌は周辺の草原へ移動し堆積する.
②農耕地から近い草原と遠い草原は明らかに種組成が異なる.
③農耕地に最も近い場所では種数が減少し,Bromus inermisのような特定の種が大型化し優占する.
 以上の結果から,典型草原では,放棄された農耕地において,乾燥と風食によって種組成が変化することが明らかとなった.また,草甸草原では農耕地から飛ばされた土壌が周辺の草原に堆積して種組成を変化させることが明らかとなった.この種組成を変化させる要因として,とくに春に発生する強い西風による農耕地の土壌侵食が原因であることが示唆された.内蒙古シリンゴル草原において農耕地は風食の発生源であり,農耕地周辺の草原の種組成を変化させていた.






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