農業環境技術研究所 最終更新日: 2007年 11月26日 農環研NIAESロゴ
 11月のセミナー予定
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セミナー開催記録

農業環境インベントリーセンターセミナー
平成19年度(第6回)
    日 時 : 11月21日(水) 10:30〜12:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
昆虫の分類と新たな害虫の発見
Insect taxonomy and the discovery of new insect pests
吉松 慎一 中谷
838-8348
稲生
838-8235
内   容
 世界や日本の昆虫分類学の現状を最初にお話したい。新しい作物を導入することや新たな栽培法を適用することなどで新たな害虫が発生することがある。日本の害虫にはどのようなグループのものが多いのかを紹介し,さらに最近どういう種類の新害虫がどういう原因で増えているのかを考えてみたい。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
転換畑での大豆生産における土壌障害(土壌クラスト、湿性など)について
Soil restrictions, i.e. soil crust, aquic condition, on soybean production in paddy fields
小原 洋 中谷
838-8348
稲生
838-8235
内   容
 転換畑の大豆作では、出芽不良、湿害などが収量や品質の低下要因の一部としてあげられている。北陸研究センター在籍中、出芽阻害要因の一つとして注目されている土壌クラストについて、人工降雨で生成したクラストの性質と土壌の性質(一般理化学性、粘土鉱物)の関係を調べた。また、上越地域での大豆品質(しわ粒)と土壌の性質の関係、大豆の根とグライ層の関係などを検討した。今回のゼミでは、これらの概要について紹介する。



土壌環境研究領域セミナー
平成19年度(第9回)
    日 時 : 11月21日(水) 15:30〜17:30
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
引用される論文、引用されない論文 齋藤 雅典
(研究コーディネータ)
前島
838-8314
石川
838-8315
内   容
 論文を書いて発表するのは大変な作業である。今までは、とりあえず発表すれば一安心だったが、昨今は発表した論文がどのように評価(引用)されているかも問われるようになってきた。特に、Web of Scienceというとても便利だが嫌なツールのお陰で、「被引用数」が白日の下にさらされる。せっかくの自信作を世界の誰も引用してくれないのは悲しいことである。だが、それも現実。
 今回のセミナーでは、私のこれまでの研究歴(大学院〜東北農試〜草地試)を振り返りつつ、20代前半にIRRIで行った仕事と30代後半になって東北農試で行った仕事を紹介する。前者は水田田面水の藻類による一次生産量を推定したもので、私が初めて英語で発表した論文だが、現在になっても引用され続けている(SSPN 24: 427-440, 1979)。一方、後者は東北の冷害気象とダイズのリン酸吸収の関係を解析し、ダイズが低温年に特異的にリンを要求することを示したもので、東北農試時代の自信作だが、未だ誰も引用してくれない(SSPN 40: 73-81, 1994)。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
第2回IWA-ASPIRE 2007(Asian Pacific Regional Group Conference and Exhibition)に参加して 阿部 薫 前島
838-8314
石川
838-8315
内   容
 オーストラリアのパース市で開催された、IWA-ASPIRE 2007(国際水協会のアジア・太平洋地域会議)に参加しました。上水システム、排水処理、水資源、水環境など水に関する幅広い分野について370余りの研究報告がありましたので、その概要と、テクニカルツアーで見学した、パース沖合にあるロットネスト島の上水供給と下水処理システム、島の自然保護等について報告します。



生物生態機能研究領域セミナー
平成19年度(第6回)
    日 時 : 11月29日(木) 16:00〜17:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
病害抵抗性誘導剤アシベンゾラルSメチルの研究の現状
Current status of research on acibenzolar-S-methyl, a systemic disease- resistance inducer)
石井 英夫 石井
838-8307
内   容
 抵抗性誘導剤がイネいもち病の防除薬剤として広く使用されているが、減農薬栽培が求められる園芸分野では、抵抗性誘導剤はまだほとんど利用されていない。そこで、アシベンゾラルSメチルに関するこれまでの研究成果と課題、今後の対応について紹介する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
Acibenzolar-S-methyl induced systemic resistance on cucumber plants against anthracnose and powdery mildew diseases without accumulation of phytoalexin 林 宗俊 石井
838-8307
内   容
 全身抵抗性誘導剤アシベンゾラルSメチルの作用機構に関しては多くの研究蓄積があるが、低分子の抗菌性物質ファイトアレキシンが関与するかどうかについては、あまり研究されていない。そこで、オオイタドリ抽出液を対照として、キュウリにおけるファイトアレキシン様物質の蓄積の有無を調べたので報告する。



生物多様性研究領域セミナー
平成19年度(第6回)
    日 時 : 11月30日(金) 15:00〜17:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
スゴモリハダニ種群における社会構造の変異と種分化に関する研究
Sociality and speciation in a spider mite genus, /Stigmaeopsis/ (Acari:
Tetranychidae
)
佐藤 幸恵 鈴木
838-8254
平舘
838-8246
内   容
 「社会のダニ一掃」という言葉には馴染みがあるが、「ダニの社会」という言葉を抵抗なく受け入れることのできる人は少ないことと思う。しかし、真社会性をもつアリやハチ類のように、高度に発達した社会ではないものの、ダニ類にも集団を形成し協調的な行動を見せるものがいる。本セミナーでは、ハダニ類における多種多様な生活様式を含め、ハダニ類の中でも比較的発達した社会をみせる、スゴモリハダニ種群における社会構造の変異に関する研究を、自己紹介を兼ねて簡単に紹介したい。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
神奈川県丹沢山地の森林衰退と土壌生態系への影響
Forest decline and its influences on soil ecosystem at Tanzawa Mountains, Kanagawa Prefecture, Japan
大瀬 健嗣 鈴木
838-8254
平舘
838-8246
内   容
 神奈川県の丹沢山地は、首都圏から近いこともあり、登山やハイキングなどで多くの人が訪れる国定公園です。しかし近年、丹沢山から蛭ヶ岳、檜洞丸にかけての主稜線付近では冷温帯落葉広葉樹林の衰退が深刻化しており、ササ草原や裸地が拡大し、斜面の崩落も増加しています。森林衰退の原因については、酸性沈着や光化学オキシダント、シカによる食害などが指摘されており、それらが複合的に影響していると考えられます。今回のセミナーでは、この地域の森林衰退の状況とともに、森林衰退が土壌生態系に与える影響について研究した内容を紹介します。

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