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最終更新日: 2011年12月5日 |
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12月の公開セミナー |
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農業環境技術研究所 | ||
セミナー開催記録 | ||
12月 7日 (水曜日) 第3回農業環境インベントリーセンターセミナー | ||
12月 8日 (木曜日) 生物多様性研究領域セミナー(平成23年度 第7回) |
第3回農業環境インベントリーセンターセミナー
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日時: 平成23年12月7日(水曜日) 15:30~17:00 場所: 453会議室(4階会議室) |
テーマ | 講演者 | 連絡先 |
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農業環境技術研究所 昆虫データベース統合インベントリーシステムの紹介 | 中谷至伸 (農業環境インベントリーセンター) |
大澤 電話 838-8272 |
要旨 | ||
昆虫類は農業生態系における重要な構成要素であり、多くの農業害虫や天敵、環境指標生物などが含まれる。農業環境技術研究所では、農業環境研究に資する情報基盤を整備するため、昆虫類に関する様々なデータや標本などの資料を収集・整理し、データベース化を推進している。今回,それらの情報の利活用を促進するためのインベントリーフレームを作成・公開した。 本システムは、昆虫・クモ類及びその宿主や餌資源となる動植物の分類情報や形態・分布などの情報を含む分類群情報データベースと、昆虫標本のラベル情報や画像などの標本情報データベースを中心とした昆虫情報データベースを核として構成されている。本年度はこのシステムに文献情報データベースを追加し、分類群情報および標本情報と関連付けることでより利便性の高い昆虫情報システムめざし整備しているところである。本セミナーにおいては、このシステムの特徴について紹介する。 |
生物多様性研究領域セミナー
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日時: 平成23年12月8日(木曜日) 15:30~17:00 場所: 547会議室(5階会議室) |
テーマ | 講演者 | 連絡先 |
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モンスーンアジア農業生態系の生物多様性評価に向けて~ラオス里山のよもやま話~ | 山本勝利 (生物多様性研究領域) |
山中 電話 838-8253 |
要旨 | ||
昨年開催された生物多様性条約COP10では、愛知目標(いわゆる2020年目標)が採択され、その達成や検証のための指標作りが本格化 しようとしている。その中で、農業、農村と関わりの深い目標に「目標7: 2020年までに農林業が営まれる地域が持続的に管理される」がある。この目標を検証するための手法や指標の構築は、農業生態系に携わる研究者の大きな課題の一つである。しかしながら、農業生態系は、他の自然生態系(森林や湖沼、海洋など)に比べて生物多様性観測情報の蓄積が少ない。なかでも、モンスーンアジアの水田地域は、非常に知見の蓄積が少ない中で、近年のめざましい経済発展により農業生態系の変貌が著しい。したがって、モンスーンアジアの農業生態系における生物多様性変化を、どのような知的基盤や手法によって評価するかについての検討は急務である。こうした中、本年度より環境省の推進費による「アジア規模での生物多様性観測・評価・予測に関する総合的研究(S-9)」が開始され、農業生態系部分を担うこととなった。また一方で、JIRCASが実施するプ ロジェクトに参画してモンスーンアジアでの生物多様性評価を試みる機会を得た。そこで、本報告では、JIRCASプロジェクトの対象地であるラオスの農業生態系について概観し、モンスーンアジアの農業生態系における生物多様性の観測とその評価手法について検討する。 |
テーマ | 講演者 | 連絡先 |
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RuLISを活用したタンポポの環境指標性の再検討 | 芝池博幸 (生物多様性研究領域) |
山中 電話 838-8253 |
要旨 | ||
「タンポポ調査」は、地図上に在来種タンポポと外来種タンポポの存在地点を記録することにより、身近な自然環境を評価する調査である。この発表では、2001年に環境省が行った「身近な生きもの調査」で得た結果をRuLISの土地利用区分上にプロットし、タンポポの分布様式と土地 利用区分の関係を解析し、それらの環境指標性を評価する。ほかに、これまでに行われたタンポポ調査の結果や、MaxEntを用いたタンポポの潜在 分布域などについても紹介したい。 |
テーマ | 講演者 | 連絡先 |
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アレロパシー活性のスクリーニングに基づいた植物成長阻害物質の単離・同定 | 竹村知子 (生物多様性研究領域) |
山中 電話 838-8253 |
要旨 | ||
植物が自らの生産する化学物質を介して他の植物の成長に何らかの影響を及ぼす現象をアレロパシー(他感作用)という。アレロパシーの原因となっている物質はアレロケミカルとよばれ、化学合成された農薬と比較して自然界での迅速な分解が期待されることから、環境に負荷の低い農薬のリード化合物として研究対象になっている。近年、農薬会社がアレロケミカルを出発物質として新しい農薬を開発し、実用に至っている。このような観点から、我々はアレロパシー活性の強い植物を求め、これまでスクリーニングを重ねてきた。本報告では、アレロパシー活性の強い3種の植物から植物成長阻害物質を単離し、その化学構造を同定したので紹介する。 |
11月の公開セミナー |