「ルイ・パスツール賞」は、細菌学の基礎を築いたフランスの学者「ルイ・パスツール」を記念して、1975年に国際養蚕委員会(ISC)が創設した賞です。蚕糸業界において科学、技術、経済の各分野で活躍し、その成果を普及させた業績に対して授与されます。
カイコのゲノムデータベースの作成と公開など、カイコゲノム研究を牽引して世界の蚕糸研究の発展に貢献したことが評価され、今回の受賞になったと思います。この成果は、いつも励まして下さった田村特任上級研究員を始めとする生物研の多くの人たち、東大の嶋田先生やJT生命誌研究館の吉川先生などの研究所外の多くの研究者、またGoldsmith博士、Feyereisen博士など多くの海外研究者、そして日本側の主要なパートナーである中国・西南大学の向先生、夏先生の協力と共同研究があって達成されたものです。これらの多くの人たちに代わって私が受賞したのだと考えています。