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農研機構 気候変動対応プログラム

農研機構 気候変動対応プログラム 技術情報

アミノ酸バランスを改善した飼料による養豚で一酸化二窒素排出量40%削減

2013年07月17日

家畜飼料中のアミノ酸バランスを整えた低蛋白質飼料を給与することで、生産性を損なわずに、従来飼料に比べてふん尿中の窒素排出量が低下し、家畜排せつ物からの一酸化二窒素発生を抑制できます。 しかし、その削減効果は直接検証されて居らず、 温室効果ガス削減策として導入が進まず、削減量の検証方法開発と効果検証が求められていました。

肥育豚にアミノ酸をバランスよく与えることで、生産性に影響なく、ふん尿中の窒素排出量が約30%低下し、一酸化二窒素(N2O, 二酸化炭素の310倍の温室効果を有するガス)の発生を約40%削減できることを一連の研究で検証しました。

また、 この成果を基に、環境省のオフセット・クレジット(J-VER)制度の対象プロジェクトとして位置づけられ、国内では初めて、一酸化二窒素の排出削減量を「カーボン・オフセット」に利用することが可能になりました。(農水省:気候変動対策プロジェクト、味の素/新潟大/群馬県/農研機構の共同研究)

畜産温暖化適応プロジェクト

関連資料

論文: Takashi OSADA、Ryozo TAKADA(新潟大)、Izuru SHINZATO(味の素),2011. Potential reduction of greenhouse gas emission from swine manure by using a low-protein diet supplemented with synthetic amino acids. Anim. Feed Sci. Technol. 166-67: 562-574.

参考文献: 低タンパク配合飼料利用による豚のふん尿処理からのN2O排出抑制 (J-VER方法論)

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