暑さに負けないイネをつくる
地球温暖化は、イネの栽培にも悪い影響をおよぼします。特に、お米が実る時期に気温の高い、暑い日が続いて米粒が白くにごってしまう「白未熟粒」と、イネの花が咲く頃に気温が高くなりすぎると、お米が稔らなくなる「高温不稔」が大きな問題とされています。
白未熟粒が多いお米は、質が悪いと見られ高く売ることができません。また、高温不稔を起こすイネが増えると、収穫が減って自給率が下がるなど多くの問題が起こります。
現在、お米が白くなる原因を見つけるため、お米が実るのに必要な養分が穂に送られているか、お米の中でデンプンを作る働きが弱っていないかなどを調べる研究が行われています。さらに、色々な品種の暑さに対する強さを比べながら研究することで、白未熟粒になりにくくする遺伝子や、高温不稔を起こす遺伝子を探し出す取り組みも進んでいます。
これらの研究を通じて、高温の日が続いてもきちんとお米ができる新しい品種の開発を目指しているのです。
暑くてもきちんと実るイネの開発
イネの花が咲く時期や、お米が実る時期の気温が現在より高くなっても、きちんと収穫できるイネの開発。地球温暖化が進んでいる現在、日本国内の食料を守るためにも、大切な研究なんだよ。