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革新工学センター/農作業現場改善チェックリスト【C5】
【C5】高所作業をなくすか、安定した足場を設置します。
《なぜ》
1)高所からの転落は農作業事故の上位を占めています。内容は、施設の屋根から転落、機械からの飛び降り、脚立の転倒などです。これらの場所は、しっかりした足場がなかったり、滑り止めや手すりがないことがあります。
2)歳を取って平衡感覚や脚の筋力が衰えてくると、不安定な場所で転倒しやすくなります。
《どのように》
1)高所作業を極力なくし、地上で作業できるようにします。 (例:高枝バサミ使用、カメラ監視、ポンプアップ)
2)ひんぱんに行く必要のある高所には、足場、階段、リフター等の昇降設備を設けます。ハシゴは上下を固定します。
3)足場には滑り止め処理と手すりを設置します。墜落の恐れのあるハシゴには周囲に柵を設けます。
4)足場板、柱、ロープ類は丈夫で完全なものを使用します。また、定期的に破損、ゆるみがないか点検します。
5)高所作業では、ヘルメット、命綱を使用します。靴は滑りにくいものをはき、ドロを落としてからハシゴ等に登ります。
6)ハシゴ、脚立は完全なものを用意します。伸縮,折り畳み式のものは、しっかりロックして使用します。
7)適正な長さのハシゴを使います。また、壁面に対して適正な傾斜角度に掛けます。(75゜が標準)
8)ハシゴを掛けて力仕事をする場合は、上下を固定します。(ハウスのロープかけをして転倒した例があります。)
9)脚立の天板には立たないようにします。
10)脚立の脚に板を貼ったり、布を巻いて太くすると土に脚がめり込みにくくなります。
11)高所作業での共同作業では、よく連絡をとり、危険防止につとめます。
12)高所作業は、工具等を落として下の者を傷つけないように、工具にヒモを付けるとか腰袋を利用します。
《追加のヒント》
1)小さな子供が不用意にハシゴを上り下りしたり、危険な場所に立ち入らないような対策をとります。
2)階段は、踏み面の奥行きが25cm程度、蹴上げ高さが18cm程度あり、段端が滑止め処理済みのものが、一般的に適当と言われています。 重い荷物を抱えて上り下りする場合は、踏み面をさらに広く、蹴上げを低くする必要があります。手すりも設置します。
3)古井戸や側溝に落下することのないように丈夫なフタを取り付けます。
4)路面のぬかるみや段差は平坦にします。
5)路肩、障害物、池等危険な場所には、安全柵、目印になる杭や注意標識を設置します。
《キーワード》
高所作業、足場、ハシゴ、脚立、標識
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