農業環境技術研究所は、農林水産省経営局からの委託事業として、11月16、17日の2日間、平成17年度革新的農業技術習得研修「食の安全を支える農業環境データベースの構築とリスク管理への活用」を実施しました。各県から11名の普及指導員等が参加しました。研修の目的およびプログラムは下記のとおりです。なお、研修に用いたテキストは、昨年度のテキストと同様に農業環境技術研究所のWebサイトに掲載する予定です。
研修の目的
農作物の安全とリスクを管理する上で基礎となる農業環境資源の変動と汚染物質の動態に関する最新の研究成果を習得する。また、これまでに構築されたこれら農業環境資源に関するデータベースの充実と活用などについて意見交換を行う。
研修プログラム
11月16日(水)
13:00-13:20 開講あいさつ
農業環境技術研究所 理事 上路 雅子
農業環境インベントリーセンター 上沢 正志
13:20-13:50 園芸と人の健康 園芸療法研究の最前線
千葉大学環境健康フィールド科学センター 野田 勝二
13:50-14:20 環境規範に基づく養分管理の方向
農水省環境保全型農業対策室 金澤 健二
14:20-14:50 インベントリーデータを活用したリサイクル資材の畑土壌における受容量の推定手順とマップ化
農業環境インベントリーセンター 上沢 正志
14:50-15:20 温室効果ガス排出のインベントリーと排出抑制技術
地球環境部温室効果ガスチーム 八木 一行
15:20-15:30 質疑(総論)
座長:農業環境インベントリーセンター 上沢 正志
15:30-16:00 性フェロモン剤の安定利用技術
生物環境安全部昆虫生態ユニット 杉江 元
16:00-16:30 近年問題となっている害虫の同定と生態
農業環境インベントリーセンター昆虫分類研 吉松 慎一
16:30-17:00 侵入、分布拡大を警戒すべき害虫の同定
生物環境安全部昆虫研究グループ 松井 正春
17:00-17:15 質疑(昆虫)
座長:昆虫研究グループ 松井 正春
11月17日(木)
9:00- 9:30 雑草防除における臭化メチル代替技術
化学環境部有機化学物質研究グループ 與語 靖洋
9:30-10:00 農薬散布時のドリフト
化学環境部有機化学物質研究グループ 與語 靖洋
10:05-10:40 インベントリー展示館の見学
農業環境インベントリーセンター 上沢 正志
10:45-11:15 微生物インベントリー: 植物生息微生物・病原微生物
農業環境インベントリーセンター微生物分類研 對馬 誠也
11:15-11:45 アジア・太平洋外来生物データベース(APASD)の役割−植物病理学の立場から
生物環境安全部微生物生態ユニット 岡部 郁子
11:45-12:00 質疑(微生物)
座長:生物環境安全部微生物・小動物研究グループ 塩見 敏樹
13:00-13:30 品種選択によるカドミウム吸収抑制技術
化学環境部土壌生化学ユニット 阿部 薫
13:30-14:00 土壌カドミウムの浄化技術
化学環境部土壌化学ユニット 牧野 知之
14:00-14:30 土壌資源の保全と土壌情報活用のための土壌資源情報インベントリー
農業環境インベントリーセンター土壌分類研 中井 信
14:30-14:45 質疑(Cdと土壌資源)
座長:化学環境部重金属研究グループ 小野 信一
14:45-15:15 意見交換
座長:農業環境インベントリーセンター 上沢 正志
この研修会の全テキスト(PDFファイル)は、農環研Webサイト>技術情報・研修テキスト>革新的農業技術習得研修「食の安全を支える農業環境データベースの構築とリスク管理への活用」 に掲載されています。